9歳から2年間で作り上げた“ミニチュアだんじり” 完成度が高すぎる 「将来は宮大工に」の声
ときに子どもの集中力はすさまじいものがありますよね。ある少年が9歳から2年以上の歳月をかけて精巧に作り上げた作品が、X(ツイッター)で16万件を超える“いいね”を集めて話題を呼んでいます。完成まで見守り続けた父親の、織広堂@岸和田型ミニだんじり製作(@orihirodo)さんに制作に関する詳しい話を聞きました。 【写真】9歳から2年以上をかけて作った作品 実際の投稿 ◇ ◇ ◇
9歳から作り始めた“動く芸術”
「息子製作のミニだんじり、完成です! 9歳から作りはじめ、2年以上かかりましたがやっと完成しました!」 そんなメッセージの投稿には、満足そうに作品を手にする息子さんの写真が添えられています。作品のモチーフになったのは、300年以上の歴史を持つ“岸和田だんじり祭り”。猛スピードで曲がり角を曳く「やりまわし」など、豪快で勇壮なお祭りで有名です。 お祭りで使われるだんじりは“動く芸術”と称されるほど、美しい彫物が施されています。ケヤキの木目を活かした仕上がりに魅了された織広堂さん。自身も素晴らしいミニだんじり制作をして、Xやインスタグラムでも作品を発表しています。 織広堂さんが制作している姿を、息子さんは幼いころから興味深く見ていたそうです。そこで、9歳のときに「作ってみる?」と息子さんに聞いたのがきっかけで、ミニだんじり作りを始めました。 息子さんは1日1時間程度、織広堂さんとマンツーマンで作業を続けたといいます。「ちゃんと揃えないと格好悪いよ」というアドバイスのもと、丁寧に作りあげていきました。 とくに苦労したのは、パーツ数も多く、細かい屋根周りです。なかでも「垂木(屋根下の角材)は、単純作業の連続なので苦痛であったようですね」と、織広堂さんは難しい部分の作業も父親として見守っていたそうです。
こだわりは簡略化しないこと
材料はすべてヒノキで、こだわったのは「簡略化せず、父親が作っているものとまったく同じものを作る」という点です。人や馬、屋根の隅木に家紋を入れるなど細かな部分も彫り上げました。そんな見事に作り上げたミニチュアだんじりをXで発表すると、16万件を超える“いいね”を集めました。 「完成度すごい。2年間頑張ったね」「お見事です」「将来は立派な宮大工さんですね」「細部まで作り込まれたすてきな宝物ですね」「奥行が素晴らしいので、色んな角度から見たいですね!」など、800件を超えるリプライ(返信)が寄せられています。
普段の息子さんは、興味のあるものにはとことん追求し、ものすごく集中できるタイプだといいます。完成後は、作品を手に満足しているようです。 「本人は『うれしい』とだけ言っていますが、完成品をじっと眺めている姿を見ると相当、達成感があるのだろうな、と感じます」 ミニチュアだんじり制作を通して絆を深めている織広堂さん親子。次の作品制作についても意欲的だそう。親子2代にわたっての作品作りを見守っていきたいですね。
Hint-Pot編集部