「お湯の出ない洗面台で……」韓国のトップヘアスタイリストが語るBTSとの懐かしい思い出
お湯の出ない洗面台で……BTSとの懐かしい思い出
――先生に対してフランクに提案できるのは、信頼関係がしっかり構築されているからですよね。 BTSのメンバーとはもう10年くらい、EXOのメンバーはデビューする2年くらい前の練習生の頃からの付き合いなので、カジュアルに話し合える関係です。長い付き合いなので、「次のアルバムどうする?」と軽くヒアリングしながら自然に過ごしています。だから、人気があることに気づかなかったんです。 近年、私が経営しているヘアサロンに一日に1~2組の日本人のお客様がいらっしゃるようになって、「ああ、私が担当しているアーティストは日本でも人気があるんだ」と初めて気づいたほどです。家族のように過ごしていますからね(笑)。 そうそう、懐かしいエピソードがあります。BTSを担当し始めた10年ほど前、私はフリーランスで店舗を持っていませんでした。ある1月のとても寒い日、ヘアカラーをしたときに、お湯の出ない洗面台で彼らの髪の毛を洗わなければならず、寒さで大変だったことがあります。今では考えられないですが(笑)。 ――世界中を飛び回る彼らに合わせて、ネジュ先生が同行することも多いんですよね? そうですね。月の半分以上は海外にいるような生活です。子供たちにあまり会えないのが寂しいですね。 例えば去年の11月、MAMA AWARDの司会をしたパク・ボゴムに合わせて日本に来て、次の日にはアメリカのLAのジョングクのスケジュールのために渡米し、そこからタイで行われたパク・ボゴムのイベントに移動しました。でも、先日EXOのベクヒョンのコンサートの際は「スタッフの人たちがきちんとしているから先生は来なくても大丈夫です」と言われ、スタッフの成長を嬉しく感じました。 先日、BTSのジンが兵役から帰ってきたので、これからはますます忙しくなりそうです。 パク・ネジュ ヘアスタイリスト、ヘアサロン「Bit&Boot」共同オーナー ソウル郊外のサロンに10年間勤務後、ヘアスタイリストを志しソウルに。有名ヘアスタイリストのアシスタントを経験後、フリーランスに。2018年に自身のヘアサロンを清潭洞に設立、一躍人気に。雑誌やテレビの他、コレクションショーのヘアディレクションなどなど多方面で活躍するトップヘアスタイリスト。アーティストと共に世界を飛び回る多忙な日々を過ごしている。
増本紀子(alto)