高畑充希、岡田将生でドラマ化が話題!仲良し夫婦のセックスレス、公認不倫…2人が出した「いい夫婦」の答えとは
決して「あるある」ではない、セックスレス夫婦の現実
▼あらすじ 妻・相原一子。夫・相原二也。結婚7年目の仲良し夫婦。セックスレス。子供なし。そんな二人が選択したのは「婚外恋愛許可制(公認不倫)」。おとやには、いちこも公認の“恋人”美月がいる。美月との恋に夢中になり始めるおとやを見て、いちこにも変化が……。 『にこたま』の渡辺ペコが描く最新作は、結婚の嘘と真実。結婚したい人もしたくない人も「結婚」を考えるすべての人に届けたい、30代夫婦のリアル・ライフ! ◆問題を抱えていても大切な人 ---------- おとやが、嫌味を言ういちこの母に向かってまっすぐいちこを褒めるシーン。 離れて暮らすいちこの母のことをいちこはいつも意識的に考えないようにしています。母から怪我をしたと連絡があり、勇気を出して実家に帰りましたが、母にきつい言葉を言ってしまういちこ。母の嫌味も受け止めきれずにいます。おとやが、嫌味を言ういちこの母に向かってまっすぐいちこを褒めるこのシーンは、その後の2人の会話も含めおとやの優しさが溢れています。それでもこの2人、問題を抱えているんだよな、というままならなさも含めて、読むと涙が出てしまいます。 ---------- ◆わたしが見たいのは“めでたしめでたし”のその先 ---------- 1巻のラストページにある、「わたしが見たいのは 生きたいのは “めでたしめでたし”のその先 そのずっと先なのです」のモノローグのシーン。この作品のテーマを象徴するようなモノローグで、どんな話が展開してもいつも心はここに戻ってくるというか、作品の軸として連載中ずっと大切にしていた言葉でした。 ---------- ◆いちこが解説「夫婦の性」の図解 ---------- いちこが「夫婦の性」を図解で解説するシーンがすごく面白いです。夫婦と言えど性の共有できる部分は一部で、自分の性は自分だけのもの。性は個人的なものだと理解すると、いろいろクリアになるのでは? と思いました。 ---------- ◆「いちこちゃんが悲しいと、俺もすごく悲しいんだ」 ---------- 話し合いのなかで泣くいちこを見て、おとやも「悲しい」と泣くシーン。 公認不倫の結果、不倫相手から局部を剣山で刺されたおとや…。そのことをいちこに伝えたら、いちこは泣き出します。その会話のなかでおとやが「いちこちゃんが悲しいと、俺もすごく悲しいんだ」と伝えるところ。いろいろあった2人が、理屈とかじゃなくて互いを慈しんでいることや、一緒にいたいっていう気持ちが苦しいほど伝わって大好きなシーンです。 ---------- ◆「ひろのこと叩いたの これが初めてじゃない」 ---------- おとやの不倫相手・美月が「ひろのこと叩いたの これが初めてじゃない」と夫・志朗に打ち明けるシーン。 美月は息子の育児を日々ワンオペでこなしています。夫の志朗は「育児は美月の担当でしょ」と突き放し、モラハラ気味でしたが、成長著しく、美月にかける言葉も優しくなっていきます。誰も完璧じゃないし、自分の弱さをお互い認めて打ち明けることが大切なのだと感じ、ぐっとくるシーンです。これは夫婦関係だけじゃなく、いろんな人間関係においてもそうなのかなと思います。 ----------
渡辺 ペコ/FRaU マンガ部