霜降り明星・せいやが熱弁!『ハイキュー!!』の魅力とお笑いとの意外な共通点【前編】
――作中で特にお気に入りというシーンはありますか? せいや もうめっちゃいっぱいあるんですけど、序盤で「私たちも部活やってたよ」っていう、あの回あるじゃないですか?(第40話「勝者と敗者」)あの予選で負けた人たち目線のシーン。 主人公である日向とか烏野高校とかは関係ないシーンなんですけど、実はみんながそれぞれの物語の主人公で、あそこでボロッボロ泣きましたね。やっぱり全員がいい思いするわけじゃないけど、みんな一生懸命部活やってたんだっていう、あの言葉。部活やってた人はみんな号泣するんじゃないかなって思いますね。 ――わかります。部活やってなくても泣けました...! せいや ですよね! あとは烏野のエピソードで言うと、春高予選の決勝、白鳥沢戦でツッキー(月島蛍)が覚醒する場面ですね。「僕がウシワカに勝てるワケないデショ」って言いながらも、「ただ何本かは止めてやろうと思ってる」って山口(忠)にだけ言うんです。 そして試合でもプレッシャーを与え続けて、ついにウシワカ(牛島若利)のスパイクをシャットアウトする。ツッキーの沸々とした、自分の中にだけ持ってる情熱がいいんですよね。 それで、以前、木兎(光太郎)さんに言われた「それがお前がバレーにハマる瞬間だ」っていう言葉を思い出して、ツッキーが雄叫びを上げるじゃないですか。もうこの流れが最高すぎますよね。ツッキーは物語前半、結構イヤなヤツかもしれないと思わせる期間も長いんですけど、それがフリになってて、めちゃくちゃ純粋で熱いヤツだって分かるのが熱いんです! あと、日向(翔陽)が初めてウシワカと対峙するシーンも好きです。まさに「ザ・ジャンプ」的なシーンで、強いボスキャラが弱い主人公に「なんだこの力は!?」ってビビるシーンってあるじゃないですか。ああいうシーンが好きなんですけど、『ハイキュー!!』で言うとこのシーンですよね。 日向がめちゃくちゃ高いジャンプでボールを奪って、絶対王者のウシワカが「コイツ...!」ってなる。あの小さな日向の超人的な動きにビビる瞬間が気持ちいいんですよね。アニメだと初めて(影山)飛雄と「変人速攻」を成功させるシーンの演出からめっちゃカッコ良かったし。やっぱり日向ってカッコいいんですよ。 (後編に続く) *** ●霜降り明星 せいや1992年9月13日生まれ、大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ「霜降り明星」のボケ担当で、M-1グランプリ2018優勝。歌やモノマネなど特技は多数。現在YouTube個人チャンネル(霜降り明星せいやのイニミニチャンネル)では、チャンネル登録者数100万人を目指して毎日動画をアップ中。 YouTube公式チャンネル(霜降り明星) YouTube公式チャンネル(せいや個人) 公式X 公式Instagram ●『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』 全国の映画館にて公開中 原作:「ハイキュー!!」古舘春一(集英社 ジャンプ コミックス刊) 監督・脚本:満仲勧 キャラクターデザイン:岸田隆宏 総作画監督:千葉崇洋 アニメーション制作:Production I.G 主題歌:SPYAIR「オレンジ」(ソニー・ミュージックレーベルズ) ©2024「ハイキュー‼」製作委員会 ©古舘春一/集英社 ©古舘春一/集英社 取材・文/石綿 寛(樹想社) 撮影/山添 太