県南の活性化へ「経済連携協議会」設立 八代・人吉・水俣の3商議所 「南北格差」是正目指す
八代商工会議所の竹永淳一会頭(67)は「県南でも熊本都市圏のような取り組みが必要」と、3年前から構想を温めて他の商議所と準備を重ねてきた。 まずは昨年10周年を迎えた県の「くまもと県南フードバレー構想」の活性化に力を入れる。豊富な農林水産物を生かし、食関連の研究開発を促す内容だが、商品や構想自体が県南の企業や住民に浸透し切れていないと分析。会員に地域の枠を超えた商品開発を呼びかけ、県南の食や酒を周知して消費額の増加を目指す。 観光では、八代市の妙見祭や人吉市のおくんち祭、水俣市の恋龍祭といった行事を相互に情報発信し、交流増を狙う。雇用でも、合同の企業紹介などを検討し、若者の確保を図る。 竹永会頭は「これまでは自治体単位の活動になりがちだった。協議会設立を機に、県南で経済が回る仕組みをつくりたい」と意欲を見せた。(河内正一郎)