マカオ、2024年1~11月累計のカジノ税収は約1.5兆円…前年同時期から37%増、年度予算進捗率は96.9%に
このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1~11月の歳入は前年同時期から14.6%増の1009億5501.5万パタカ(日本円換算:約1兆9406億円)で、年度予算執行率は98.7%だった。 経常性収入に限ると29.4%増の1004億9683.2万パタカ(約1兆9318億円)で、年度予算執行率は98.5%。このうち、いわゆるゲーミング(カジノ)税収は37.2%増の810億4527.0万パタカ(約1兆5579億円)、年度予算執行率は96.9%に。歳入に占めるゲーミング税の割合は80.3%。 歳出は11.3%増の838億2988.3万パタカ(約1兆6114億円)で、年度予算執行率は82.0%。 財政収支は171億2513.3万パタカ(約3292億円)の黒字で、前年同期比では34.4%増。 マカオの財政収支はコロナ禍にあった2020年から2022年とアフターコロナ初年にあたる2023年は数字上では黒字となったものの、主要財源であるゲーミング税の減収を受けて財政準備資産から補填した経緯があり、実質赤字だった。2024年については、アフターコロナでカジノ売上の回復が進む状況を受け、財政予算における年間カジノ売上目標を2160億パタカ(約4兆1520億円)、月平均180億パタカ(約3460億円)に設定。政府はこれにより収支均衡を実現できるとしている。今年1~11月のカジノ売上実績は目標を上回る2085.80億パタカ(約4兆0094億円)で、2019年同時期からの回復率は77.4%に。すでに10月末時点で前年実績を超越していることから、今後年末までにどの程度までコロナ前水準まで回復が進むかが注目される。 なお、マカオ政府は来年度財政予算案に年間カジノ売上目標を2400億パタカ(約4兆6133億円)、月平均200億パタカ(約3844億円)に引き上げることを盛り込んでいる。