藤井聡太八冠 英国名門スクール副校長に集中力向上のアドバイス
将棋の藤井聡太叡王=竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=が八冠堅持をかけ、挑戦者の伊藤匠七段と戦う第9期叡王戦五番勝負第4局が31日、千葉・柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で指される。両者は30日、開催記念イベントとして同市にある英国名門パブリックスクール「Rugby School Japan」の見学を行った。 叡王戦シリーズでは1勝2敗で、棋士人生で初めて先にタイトル戦カド番に追い込まれている状況の藤井だが、同校では副校長・サイモン・パルファマン氏と伊藤となごやかにトークをした。 3人の子どもを持つパルファマン副校長から「子どもたちを何かに集中させることを難しく感じている。どうやって将棋などへの集中力を養ったのか教えて欲しい」と質問された藤井は「私が将棋を好きになってからは両親が地元の将棋教室を探して連れて行ってくれたり、私の興味を伸ばすようなサポートをしてくれ、支えてくれた」と回答。 伊藤も「将棋を始めてすぐに(親に)近くの将棋クラブに連れて行ってもらい、そこから毎日通わせてもらって、どんどん将棋が好きになった」と答えた。 同校は首都圏初の英国名門校ボーディング・スクール(全寮制の学校)として2023年9月に開校。国際規格のラグビー場や全校生徒を収容可能な木造建築の食堂兼講堂などの施設があり、藤井と伊藤はパルファマン副校長の案内で、音楽室やディベートルームを見学。ディベートルームでは対局さながらに向かい合って座った。 ディベートルームの床に4メートル幅で書かれた2本の赤い線について、パルファマン副校長が「4メートルの間隔は、刀をもって向かい合っても互いに届かない距離。学校のルールでは刀は持って来てはいけないということになっていますので、そこは問題ないですが」とジョークを交えて解説すると、藤井は笑顔を見せた。 八冠維持か陥落か。両者の刀は31日に交わる。
報知新聞社