甲子園で150キロ計測も指名漏れ、大学3年春まで登板なし…東北福祉大・滝口琉偉が三者連続三振鮮烈デビュー!
<仙台六大学野球秋季リーグ戦:東北福祉大10-1東北大>◇31日◇第1節◇東北福祉大野球場 【動画】逸材が集結!U-18代表、世代屈指の二刀流が加入!注目度上昇中の東北3連盟の新入生たち 2季ぶりの優勝を狙う東北福祉大は東北大に10対1で勝利し開幕白星スタート。先発の櫻井 頼之介投手(3年=聖カタリナ)が7回2安打12奪三振1失点と好投し、打線も石井 寛人内野手(4年=明秀日立)に3点本塁打が飛び出すなど13安打10得点と機能した。 最終回を三者連続三振で締めた滝口琉偉投手(3年=日大山形)は、これが待望のリーグ戦デビューのマウンド。150キロ以上を5度マークし、最速は152キロを計測した。初登板を終え「気負わずにいつも通り投げることができた」と安堵した一方、「ボール球が多かったり、高めのはっきりとしたボール球があったりと課題も出たので、そこを修正したい」と次を見据えた。 高校3年の夏、甲子園で自己最速150キロをたたき出し、日大山形を16強入りに導いた。その後プロ志望届を提出したものの指名はなく、進学した東北福祉大では1年時から右肘に痛みを感じるようになり、昨年7月に行った手術の影響もあって3年春までリーグ戦登板はなかった。 リハビリで投げられない間に同期の堀越 啓太投手(3年=花咲徳栄)や櫻井がチームの主力投手として台頭し、「二人が活躍しているのはうらやましかった」。それでも焦ることなく、自分自身と向き合ってきた。 投げられない期間にウエイトトレーニングなどで体重を増やしたほか、オリックス・山下 舜平大投手(福岡大大濠)のゆったりとしたフォームから速球を繰り出す投げ方や、今秋ドラフト候補に挙がる愛知工業大・中村 優斗投手(4年=諫早農)の腹筋の使い方を参考にして球速アップを図った。 ケガを乗り越えて実戦復帰を果たし、今年3月のキャンプの頃には常時140キロ台後半を出せるようになった。6月のオープン戦では自己最速154キロを計測すると、今夏のオープン戦では150キロ台を連発し、メンバー入りに向け猛アピールを続けた。 「自分は投げるとしたら終盤なので、1イニングを完璧に0で抑えられるように、任されたイニングは責任を持って投げたい」と滝口。ようやく踏み出した第一歩、ここから階段を駆け上がる。