王者・数島大陸（左）に「これはRISEとの勝負」と不満をぶちまけられて釈明する伊藤隆代表（中央）と挑戦者の那須川龍心

　立ち技打撃格闘技のRISE（ライズ）は20日、都内で記者会見を開催。「RISE183」（11月23日、後楽園ホール）で行われるフライ級（－51・5キロ）王座戦3分5R無制限延長Rで対戦する王者・数島大陸（りく、21＝及川道場※初防衛戦）と挑戦者・那須川龍心（18＝TEAM TEPPEN／同級1位）も登場した。 　ここでいきなり数島が冒頭から「タイトルマッチは決まったんですけど、今回は那須川龍心選手とだけの対決じゃないと思ってて。僕はRISEとの勝負でもあると思うし。那須川龍心選手はいろんなメディアとか出て、勢いあって、注目があって、RISEもすごい（好）待遇してると思うんで。そんなヤツらには負けたくないし、お前ら全員見とけよと思ってるんで。僕の次のタイトルマッチにかける執念を皆さん見ててください。応援お願いします」と不穏なコメント。そしておなじみの「キックボクサーは泣かないぜ！」という決めぜりふを続けた。 　実は数島は前回9月の「RISEワールドシリーズ2024横浜大会」に来場。もともとは那須川の試合の後、ベルトを持ってリングに上がってフェイスオフする予定で、地元大阪から横浜まで試合もないのに呼び寄せられていた。だが伝達ミスでリングに上がるタイミングを逃し、本当に「ただ観戦しただけ」で帰阪することになってしまった。 　そんな経緯もあり、数島はこの日の会見の中盤にも「那須川選手の実力は認めているし、選手としてのリスペクトはあるので、いつかやるなとはずっと思っていました」と那須川への敬意を示した上で不満を爆発させた。 　「那須川選手に不満があるというか、RISEに不満があるという、正直。調整試合も俺はないし、向こうはあるし。RISEからは『結果で見せたらいいやん』って言われるんですけど、どっちかって言ったら僕、今まで無口で結果で証明してきたんですけど。今って結果だけ出してても、なんか本当に強いヤツはあんまり注目されてなかったり。なんか『RISEはガチ』って言ってるわりには、数字ばっかり気にしてるんちゃうかなって思うんですけど、伊藤さんはどう思いますか？」。 　そう詰め寄られたRISE伊藤隆代表は苦笑いで「いや、良く見てるなって思います。1つ言えることは、これは事実だと思います。数島大陸だけじゃなく、全選手に言うんですけど、これは主催者との戦いですよ、全選手。評価も変わりますし、数字にとらわれすぎてもいけないんですけど、良い試合をすれば数字も上がるだろうし、いろんな部分を含めて、チャンピオン。やっぱそれがスーパースターになると思うので、彼の発言なんか僕は素晴らしいと思いますし、思っていることをどんどんぶつけた方がいいと思います」と返答した。 　これを聞いた数島はあらためて「やっぱり那須川選手の方が今、勢いがあって知名度ももちろんあって。いろんな面で注目されているので、そういうのに関しては僕が勝つことによって、実力も証明できるし、数島大陸という価値も上げられると思うので。全部奪ってやろうかなと思っています」と語気を強めた。 　さらに短く刈り込んだ髪形について聞かれても「いや、僕はもう判定もちょっと勝ってるぐらいじゃひっくり返されると思ってるから。髪の毛、短くして。ガードしてて髪の毛がふわってなって（当たったように見られて）ポイント取られへんように髪の毛めちゃめちゃ短くしました。それぐらい僕はガチなんで」と最後まで「対RISE」をむき出しにして王座戦への強い意欲を示していた。