「主力製品を見直す」 東芝ライフスタイルの白戸社長、マイディア生かし新機軸の家電も検討
東芝ライフスタイルの社長に、白戸健嗣取締役経営企画統括部長・経営企画部長が4月1日付けで昇格した。中国家電大手マイディアグループ(美的集団)傘下で黒字転換した同社は、白物専業メーカーとして次の成長を目指そうとしている。白戸新社長に戦略を聞いた。 【関連写真】小林伸行前社長は取締役副会長に就任した ―貴社の強みと弱みをどう分析していますか。 白戸社長 これまでも日本初といった製品を世に出す開発を進め、お客さまの生活を便利にしていくことに注力してきた。ここにマイディアの調達力や中国、アジアでの展開力などを組み合わせながら、日本市場に向けた機能開発ができることが強みになっている。 半面で従業員の年齢層が高くなり変化への対応力の遅さが課題だ。EC(電子商取引)が拡大し、流通も多様化する中でマーケティングも含め対応しなければならないだろう。 ―新経営体制の下、まずは何に手を付けていきますか。 白戸社長 当社はエアコン、冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジ、炊飯器、掃除機の主力6製品を展開しているが、改めて製品を見直していきたい。これまで高付加価値製品を強化していく流れだったが、必要な機能を搭載し不必要なものは搭載しないことも大切。まだ声にも出ていない、お客さまが本当に必要としているものは何かをくみ取り、製品を企画し提供できるようにしたい。 マイディアグループとの連携も進め、製品企画や開発は双方の強みを生かし取り組んでいく。6製品以外のカテゴリーの製品投入なども視野に入れていく。 ―どのような会社にしていきたいですか。 白戸社長 白物家電は機能での差別化が難しくなっているため、お客さまが求める価値にみあった製品を最適な価格とサービスで提供できるような会社にしていきたい。単品の製品だけでなく、当社製品を組み合わせることでより便利な生活ができる機能開発や提案にも取り組んでいく。
電波新聞社 報道本部