「車中泊」トラブルの背景に「大きな誤解」!? マナー違反の原因は「勘違い」から? 活用したい「車中泊専用」パークとは
国内キャンピングカー保有数は15万台超えに! 一方で広がる「車中泊トラブル」とは
クルマを利用した旅において、気ままに車内で宿泊を楽しむ「車中泊」スタイルが定着しつつあります。しかしその一方で、マナーを守らない一部のユーザーによるトラブルも増加傾向にあるといいます。 本格的な行楽シーズンを目前に控え、改めて正しい「車中泊マナー」について考えた時、そこには「大きな誤解」が潜んでいるとキャンピングカー関係者は指摘します。 【画像】めちゃカッコいい! 日産「新型“車中泊”カー」を画像で見る(30枚以上)
キャンピングカー使用環境の整備、市場の育成、業界の発展を目指す団体として1994年に発足した日本RV協会(JRVA:ジャルバ)では、「日本RV協会 年次報告書」(旧「キャンピングカー白書」)を発行し、加盟会員企業から調査したキャンピングカーの最新動向を紹介しています。 2024年2月に発行された最新版では、キャンピングカーの販売売上総額は増加傾向にあり、2023年のキャンピングカー販売売上総額は新車・中古車を合計して過去最高の1054.5億円(対前年比138%)を記録したと報告しています。 2023年の国内キャンピングカー総生産台数も年間1万台を超え、国内におけるキャンピングカーの保有台数はおよそ15万5000台に及ぶといいます。 このように数値のうえからも、キャンピングカーや車中泊の文化が確実に拡がっていることがわかります。 しかし一方で、車中泊に関するトラブルも聞かれるようになりました。 SNS上では「道の駅の駐車場でテーブルやイスを広げてBBQをしている人がいた」「キャンプのごみをパーキングエリアで捨てているキャンピングカーを見かけた」など、マナーの悪いユーザーを指摘する声をたびたび目にします。
JRVAの担当者は、以前の取材で次のように話します。 「トラブルの背景には、車中泊と“キャンプ”を混同している人が多いことが挙げられます。 車中泊は旅の途中にクルマで寝泊まりすることが主なのに対し、キャンプはバーベキューをはじめとするレジャーも含めた行為と考えられます。 公共の駐車場など、本来クルマを停めて休憩するための場所に、わざわざ椅子を出して炊事などしてしまう人たちは、そもそもその違いについて誤解をしている可能性があります」 もちろん、許可されたオートキャンプ場なら、キャンプ行為も問題ありません。 しかし公共駐車場などでキャンプ場のように振る舞ってしまう人が増えたことが、車中泊トラブルの大きな原因となっていると、JRVAでは分析しています。 そのためJRVAでは、くるま旅のためのインフラ整備にも取り組んでいます。 そのひとつが、JRVA認定の有料車中泊スペースである「RVパーク」です。