中国、海洋調査用の国産新型砕氷船引き渡し
【東方新報】海洋調査と災害対応能力を強化した中国国産の新型砕氷調査船「極地(Ji Di)」が6月24日、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の造船所で引き渡しされた。 この最新鋭の調査船は、中国船舶集団の子会社・広州広船国際(Guangzhou Shipyard International)で建造され、海洋科学活動の分野で重要な役割を担う船舶だ。 全長89メートル950センチ、全幅17メートル800センチ、総重量4600トンの「極地」は、2ノット(毎時3704メートル)の速度で厚さ1メートルまでの氷を砕氷することができる。巡航速度は15ノット(毎時27.78キロ)、航続距離は1万4000海里(2万5928キロ)である。 2022年11月に建造が開始された同船は、60人の乗組員を収容し、補給なしで最長80日間の任務を遂行できるという。 先進的な海洋調査機器を装備した同船は、さまざまな海洋環境の包括的な観測とデータ収集が出来るように設計されている。これには、海氷分析、3次元水域調査、地球物理探査、大気モニタリングなどが含まれる。 また同船の砕氷能力は科学調査だけにとどまらない。船首が強化されているため、冬季の黄海(Huanghai)や渤海(Bohai)でも活動でき、氷の状態の監視や、凍結海域での救助活動も可能だ。 同船は、山東省(Shandong)青島市(Qingdao)を拠点とし黄海や渤海を含む海域の海洋資源管理を管轄する自然資源部北海局に引き渡された。 また同船は夏季には極地での科学調査に従事することができる。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。