J2秋田 山形との東北ダービーを制し5試合ぶり勝利、FW小松蓮が移籍後初ゴール
◆明治安田J2リーグ第16節 山形0―2秋田(18日・NDスタ) ブラウブリッツ秋田がモンテディオ山形との東北ダービーを2―0で制し、5試合ぶりの勝利をつかんだ。前半16分、昨季松本でJ3得点王のFW小松蓮(25)が移籍後初ゴールを決め先制。山形は5戦勝ちなしとなった。 16試合977分目の難産だった。前半16分、右サイドからのクロスをFW青木翔大がヘッド。相手GKがはじいたボールを小松が押し込んだ。待望のリーグ戦初ゴールを「今週はこぼれ球へのトレーニングをずっとしてきた」と誇った。 昨季J3で19得点を挙げJ2にステップアップした。当初は不安や焦りもあったが、メンタルトレーナーと「1年後の自分」を思い描く会話をすることで平常心が身についた。だから無得点が続いても「この1点がどうこう、ということはない」と言い切れる。「J2でトップを目指すには、立ち止まっている暇や喜んでいる暇はないですから」。献身的な守備や競り合いの強さも評価され、16試合中14試合でスタメンの座をつかんでいる。 前節(12日)の藤枝戦前には、人気漫画「スラムダンク」の山王工・沢北栄治をまねた短髪にして気分転換。「秋田をモデルにした漫画なんで」と笑った。試合後にはゴール裏のサポーターの前で「これからもっと(得点を)取るんで、期待だけしてください」と力強く宣言した。チームは暫定10位に浮上し、プレーオフ圏内の同6位・千葉とは勝ち点2差。エースの目覚めを合図に、勝ち点を積み重ねていく。(岩崎 敦) 〇・・・山形はロングボールを多用する秋田対策もあり通常とは違う3バックでスタートしたが、開始後2回のピンチで2失点。3戦連続無得点の5戦未勝利(1分け4敗)で暫定16位のままとなり、試合後にはゴール裏のサポーターと渡辺晋監督が話をする場面も見られた。サポーターへ「次の試合で勝つために懸命にトレーニングします」と誓った指揮官は「選手に自信を取り戻させるのが我々の仕事」と前を向いた。
報知新聞社