河野祐輝が単独首位 プロ17年目の初Vへ「スコアが出るコース。自分のプレーに集中」/国内男子ゴルフ
ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップbyサトウ食品第3日(22日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)5位で出た河野祐輝(36)=NTT西日本アセット・プランニング=が9バーディー、1ボギーの64で回り、通算19アンダーで単独首位に浮上。プロ17年目で悲願の初優勝を目指す。石川遼(32)=CASIO=は69で回って通算17アンダーとし、首位は譲ったものの2打差の2位。さらに1打差の3位に西山大広(26)=ロピア=がつけた。 陽気な36歳が、初Vの絶好機をつかんだ。河野が単独トップに浮上。満面の笑みを浮かべた。 「ずっとチャンスについていて、集中状態に入っていた感じでした」 1番(パー4)から連続バーディーで飛び出し、7番(パー4)からは3メートル、3メートル、1メートルを沈めて3連続バーディー。3日間のドライビングディスタンスは決勝進出の64人中54位(266・32ヤード)ながら、ボギーは2つだけでパーキープ率はトップタイ(96・27%)。「自分のスタイルはショートゲーム」と、劣る飛距離を安定したショットとパットで補い、着実にスコアを伸ばした。 顔がカピバラに似ていることから愛称「カッピー」の〝愛されキャラ〟。QTランク(ツアー出場優先順位)72位でこれが今季レギュラーツアー初出場だ。資格があるとわかったのは前週だったためキャディーが見つからず、自ら電動カートを押してのセルフプレー。連日の重労働に「右手が少しずつしんどくなってきています」と漏らしたが、競技後は「行ってきます!」と元気よく体のケアに向かった。 最終日最終組は2013年「日本プロ」以来2度目で、石川遼との同組は初。河野は「一度は遼くんと回ってみたいと思っていたので、そっちの方が緊張しそう」と笑いつつ、真剣な表情で言い切った。「スコアが出るコースなので、自分のプレーに集中できたら」。このまま首位を守り、最高の笑顔を見せる。(鈴木和希) ■河野 祐輝(こうの・ゆうき) 1988(昭和63)年5月20日生まれ、36歳。松山市出身。父の影響で12歳からゴルフを始める。香川西高卒業後に豪州で1年間ゴルフ留学。2008年にプロ転向。12年に下部ツアーで2勝して賞金王。13年「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」2位がツアー最高成績。171センチ、75キロ。