【バレー】昇陽高 東亜大に金星寸前 交代選手が仕事を果たし春高へ弾み【春高出場校の天皇・皇后杯②】
令和5年度天皇杯全日本バレーボール選手権大会ファイナルラウンドが12月8日(金)から武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京)で行われ、春高に出場する男女3チームが出場した。Vリーグや大学生といった格上との対戦で得たものとは? 第2回は、昇陽高(大阪男子)。1回戦では、あと一歩まで東亜大を追い詰めた 【表】春の高校バレー2024男子トーナメント表
状況に応じてアウトサイドヒッターをスイッチ
惜しかったではなく、勝ちたかった。 第5セット14-12。土俵際まで東亜大を追い詰めた。だが、そこからジュースに持ち込まれると、サウスポーエースの小山海皇が、バックアタックで続けて被ブロック。惜しくも敗れ、小山は「最後は相手の高さに負けてしまって。みんながつないでくれたボールを打ちきれなかった」とうつむいた。だが、大塚将太監督は1ヵ月後に迫る春高へ前を向いた。「負けたことが成長の糧になって、より頑張ってくれると思います」。 春高の準決勝以降と同じ5セットマッチで、チームとして厚みを見せた。春高府予選代表決定戦と同じく、アウトサイドヒッターには攻撃力の高いルーキー越智煌翼を起用。だが、東亜大の強力なサーブに狙われ、第1セットには2本のサービスエースを許した。そこで代わって入ったのが、国体までレギュラーだった齊藤拓海キャプテン。「盛り上げたらいい雰囲気になるので。自分の役割を徹底しようと思っていました」という守りの要が、チームにリズムを生む。 0-1で迎えた第2セットはディフェンスから相手のミスを誘い、序盤に6連続得点。そのリードを保って試合を振り出しに戻した。1-2とあとがなくなった第4セットは、ミドルブロッカー仲村正也の2本のサービスエースなどで終盤までリード。22-18で、前衛に回った齊藤キャプテンに代わって入ったのが越智だ。第1セットのミスを取り返すように、3得点と大暴れ。フルセットに持ち込んだ。大塚監督は「齊藤は自分の仕事を理解して、越智もオフェンス面で頑張ってくれて。練習してきたことが両方出たと思うのでうれしいです」とたたえた。