ナショナル・バンク・オープン

8強入りした錦織圭[画像/ゲッティイメージズ]

男子テニスのナショナル・バンク・オープン（カナダ/モントリオール、ハード、ATP1000）は日本時間11日（現地10日）、シングルス3回戦が行われ、プロテクトランキング（負傷などで長期離脱した選手の救済措置）で出場している世界ランク576位の錦織圭が同43位のN・ボルジェス（ポルトガル）を6-3, 6-4のストレートで破り、2016年以来8年ぶり3度目のベスト8進出を果たした。試合後に錦織はWOWOWのインタビューに対し「しっかりプレーできた」と語った。 【動画】錦織が8強入り マッチポイントハイライト 34歳で元世界ランク4位の錦織は前週まで行われていたパリオリンピック（フランス/パリ、レッドクレー）に出場。5大会連続5度目のオリンピックとなった同大会はシングルス、ダニエル太郎と組んだダブルスで初戦敗退。それでも柴原瑛菜とのペアで臨んだ混合ダブルスでは8強入りした。 今大会は1回戦で世界ランク55位のA・ミケルセン（アメリカ）を逆転で下し初戦を突破すると2回戦では第8シードで同11位のS・チチパス（ギリシャ）を6-4, 6-4のストレートで破り、16強入りしている。一方のボルジェスは2回戦で第12シードのU・アンベール（フランス）を逆転で下しての勝ち上がり。 この試合は当初現地時間9日（日本時間10日）に組まれていたが、雨天による悪天候のため順延となり10日に開催。この試合の勝者はこのあと行われるナイトセッションで準々決勝を戦うダブルヘッダーとなる。 強い風の吹くなか行われたこの試合、第1ゲームでいきなりブレークポイントを握られるピンチを招いた錦織だったがこれをセーブすると、直後の第2ゲームではストローク戦でボルジェスを上回り、ラブゲームでブレークに成功しリードする。第7ゲームでは0-40と大ピンチを迎えるもそこからキープ。第1セットで錦織はファーストサービスが入ったときに83パーセントの高い確率でポイントを獲得した。 第2セット、錦織は第2ゲームでこの試合初めてブレークを許すも、直後の第3ゲームですかさずブレークバック。イーブンに追いつくと、第7ゲームでは深いストロークからチャンスを作りブレークチャンスを握ると、最後は浅いボールをボルジェスが取り切れずにブレークに成功する。錦織は第8ゲームでブレークバックを許すが、第9ゲームでは再びブレークチャンスが訪れるとボルジェスが一歩も動けないフォアハンドのウィナーを決めブレークを奪う。サービング・フォー・ザ・マッチとなった続く第10ゲームを取り切り、錦織が1時間28分で勝利した。 試合後にWOWOWのインタビューに答えた錦織は「強風のわりには（ボールが）入ってくれて、結構彼（ボルジェス）のフラットなボールに苦労はしましたけど、攻めるところは攻めて、しっかりプレーできたのかなと思います」とコメントした。 「ATPマスターズ1000」で通算23度目となるベスト8進出を果たした錦織。準々決勝では世界ランク42位のA・ダビドビッチ フォキナ（スペイン）と同46位のM・アルナルディ（イタリア）のどちらかと対戦する。この試合は日本時間11日の朝8時（現地10日の19時）から始まるナイトセッションの第2試合に組まれている。