この秋、iPhoneやiPadはこんな便利に! 「iOS 18」「iPadOS 18」新機能まとめ
数字・記号アイコンが並ぶ画面の左下にあるアイコンをタップすると「計算メモ」が起動。Apple Pencilによる手書き入力を活かして数式や方程式を計算したり、計算式に基づくグラフを挿入して、デザイン性に富んだメモのページが作成できます。 計算メモから作成したページは、iOSとiPadOSの「メモ」アプリとも同期するので、メモアプリから開いて、テキストによるコメントやイラストを追加できます。 Apple Pencilで計算式を書くと、答えが瞬時にユーザーの手書きに似せた文字で表示されます。とても便利な機能ですが、GIGAスクールプログラムなどを通じて小中学校に一斉導入されているiPadでも使えてしまうと、生徒たちが自分で頑張って答えを導き出すことを妨げてしまいます。 そこで、自動計算は計算機アプリの設定からオン・オフを選択できます。または、モバイルデバイス管理(MDM:Mobile Device Management Tools)を使って、学校や教師が機能の使用を管理することも可能です。 ■スマートスクリプトも楽しみ…でも日本語には非対応 iPadOS 18には、Apple PencilとAppleシリコンによるオンデバイスの機械学習を活かした「スマートスクリプト」という新しい機能があります。iPadOSの「メモ」アプリに対応します。 ユーザーがメモアプリで繰り返し手書きした文字の「クセ」をアプリが学習し、Apple Pencilを使って手書きした文字の雰囲気や特徴を残したまま、書いた直後の文字をより滑らかに整えてくれます。
Apple Pencilで複数の手書き文字を選んで消したり、空いたスペースを自動でツメてくれる機能もあります。ウェブサイトやメールからコピーしたデジタルタイピングのテキストを、手書きの文字に変換しながらメモに貼り付けることもできます。反対に、手書きの文字をタイピングテキストに変換しながらコピペもできます。 Apple Pencilをよく使うiPadユーザーなら、スマートスクリプトを早く使ってみたくなると思います。実は、本稿の趣旨から外れてしまいますが、この機能は日本語対応の予定がありません。ラテン語系のアルファベットのみが対象になります。漢字・平仮名・片仮名が入り交じり、語句の間をスペースで区切らない複雑な日本語をスマートスクリプトに対応させるのは至難のワザなのかもしれません。アップルの頑張りに期待しましょう。 iOS 18とiPadOS 18のパブリックベータ版は、7月以降の公開が予定されています。新しいOSに対応する端末に無料で導入して試すこともできます。現在メインで使っていないiPhone、iPadがある人は、「Apple Public Beta Program」の詳細を確認し、Apple IDを登録して楽しみに待ちましょう。
山本敦