「パッションを持って指導している」S・ランス指揮官が試合中に伊東&中村にかけた言葉とは?「ケイトはジュンヤから多くのことを学んでいる」
「ジュンヤのように経験があって、クリエイティブな選手は若手の見本」
7月31日、伊東純也と中村敬斗を擁するスタッド・ドゥ・ランスと、J1で首位を走るFC町田ゼルビアが対戦した。 【動画】伊東のクロスからディアキテがフィニッシュ! 大雨の影響でキックオフが30分遅れた一戦で、先制したのはS・ランス。29分にカウンターから右サイドで昌子源に引っ張られながらもスピードでぶっちぎった伊東がクロスを入れると、相手に当たって軌道が変わったボールをウマール・ディアキテが押し込む。 S・ランスの1点リードで迎えた後半、ビハインドの町田がさらに攻勢を強めるが、なかなかゴールを割れないでいると、S・ランスが追加点を奪取。77分、スルーパスに抜け出したアミーヌ・サラマが確実に仕留めた。 試合終盤に町田のカウンターからいくつかピンチを迎えたものの、無失点に抑え、今夏のジャパンツアーで初勝利を飾った。 S・ランスのエル・エルスナー監督は試合後の会見で、手応えを口にした。 「全体的には満足している。チャンスも多く作れていた。最後の15分は苦しかったが、これまでの試合を経てコンディションも良くなってきてる」 試合中から身振り手振りで選手たちに指示を与えるエルスナー監督は、ウイングの伊東や中村に対して頻繁に指示を送っていた。主に守備時の立ち位置やプレスをかけるタイミングでの指示だった。 どんな言葉をかけていたのか指揮官に尋ねると、こう話してくれた。 「わたしはパッションを持って選手たちと一緒に試合を戦っているのでできるかぎりアドバイスを送るようにしている。とくにサイドのジュンヤやケイトには(守備時に)中に絞って陣形をコンパクトにしろとね」 指揮官の指示通り、伊東も中村も守備時にボールが逆サイドにあるときは中に絞って中盤センターの選手をマークしつつ、自身のサイドにボールが来ると中から外へ向かう形でボールホルダーへとプレスをかけていた。 そして、この試合で伊東との好連携で右サイドから好機を演出した19歳の右SB、アマドゥ・コネなど若い選手を起用した理由を聞かれた指揮官はこう答えている。 「若い選手を育てるのが我々のクラブモデルでもある。ポテンシャルを持っている若手を起用するのは大事なことだ。ジュンヤのように経験があって、クリエイティブな選手は彼ら若手の見本となってくれている。とくにケイトはジュンヤから多くのことを学んでいると思う」 得点にこそ絡まなかったが、左サイドからキレのあるドリブルで多くのチャンスを作った中村。伊東ともに新シーズンでもS・ランスの主軸として期待がかかる。 構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部