事務担当の佐藤文俊官房副長官が異例の会見代行 14年ぶり
事務方トップの佐藤文俊官房副長官(事務担当)が20日午前、林芳正官房長官らの代理として首相官邸での定例記者会見に初めて臨んだ。林氏や政務の官房副長官2人が国会対応などで不在のため、「やむを得ず私が代行することになった」という。 官邸で原則午前と午後の1日2回行われる官房長官会見は、官房長官が対応できない時は衆院、参院から1人ずつ選出される政務の副長官が担う慣例があり、事務の副長官が担うのは異例だ。佐藤氏によると直近では2010年10月に仙谷由人官房長官(当時)に代わり、事務の滝野欣弥官房副長官(同)が会見に臨んだ例があるという。 佐藤氏は自身が会見した理由について、「林官房長官と(参院の)青木一彦官房副長官は参院本会議に出席する必要があるので対応できず、(衆院の)橘慶一郎官房副長官はインフルエンザに罹患(りかん)して自宅で待機中」だと説明。経済や外交など多様な質問によどみなく答え、抱負を問われると「私の役目は各省庁がやろうとしていることが円滑に進むようにすることだ。各省庁の取り組みや意思がいい方向に向かい、国民に期待される行政ができるように取り組んでいきたい」と語った。 佐藤氏は総務省出身の68歳。同省自治財政局長、総務事務次官などを経て10月1日、石破内閣の発足に合わせて官房副長官(事務)に就任した。【内田帆ノ佳】