「サイゼが潰れたら喜ばしい」創業者が語る真意 「世の中が良くなることは、すべて最高だ」
人が成長するには、時間がかかります。すべての経験や「つながり」を生かしていけば、大丈夫。 ■油断禁物、「努力」は続けることが大切 どのような立場に置かれようと、「人のため」を第一にコツコツ頑張り続ければ、年齢を経てから能力が向上することは間違いありません。というのも、一度でも辛酸を舐めたり、不遇な時期を経験した人は、慢心とは無縁で、後から強くなれるからです。 反対に、持ち前の要領の良さや時の運などで過大評価され、油断した人が、30代、40代を過ぎて伸び悩んだり、風向きが悪くなったり、何らかの理由で突然失脚する、というケースはよくあります。うまくいっている人ほど、ウサギとカメのたとえ話のように、油断せず努力することが大切です。
私に言わせれば、順風満帆の人より、挫折の最中にある人のほうが、はるかに幸せで、恵まれています。 なぜなら、反省という大きなチャンスを与えられているからです。 私は、反省とは幸せに至る唯一の道だと考えています。 自分が今、正しい方向に向かっていることを確認し、その喜びをかみしめる。そして、「自分中心」から「人のため」へと、考え方を軌道修正していく、ただ1つの方法だからです。 反省のない人生に幸せも実りもありません。
左遷されても、クビになっても、会社が倒産しても……どんな最悪に思えることも、すべては反省の材料にすることができます。最高のことが起こっているのです。 ■与えられた課題はありがたく受け取る 失敗して、「自分中心」になってしまっていたことを反省し、もう一度「人のため」と奮起したとき……、その純粋な気持ちに水を差すかのように、さまざまな問題が出てくるかもしれません。 「お客様のために、一生懸命動いているのに、なぜこんなに問題が起こるんだ?」
「失敗から学んだと思ったのに、一難去ってまた一難……」 せっかくの思いが、削がれるような気持ちになるかもしれません。 でも、問題が出てきたら、しめたもの。本当の幸せまで、あと少しです。そこでしっかりと踏みとどまってください。なぜなら、その課題は「過去のあなた」が蒔いた種だからです。 過去のあなたの行動の結果、反省しなければいけないこと。 過去のあなたの行動の結果、後始末しなければいけないこと。 それらが、時を経て押し寄せてきているだけなのです。そんな時差(タイムラグ)が生じてしまうのは、仕方のないこと。