来年定年を迎える父の貯金が「300万円」しかないことが発覚…!働くよう促すべきでしょうか?
生活が厳しい親に対して子どもができる援助
親の貯金が少なくて、年金だけでは老後生活が難しい場合、子どもは以下のような方法で援助できるかもしれません。 ・家計の見直しを手伝う まずできることとして、親の収支を把握することが挙げられます。収入と支出を把握してから、無駄な支出があれば減らせるかもしれません。 特に毎月一定必要になる通信費・居住費など固定費を減らせるなら、大きな節約につながります。食費・交際費などの流動費も見直せますが、生活にメリハリがなくなってしまう可能性も考えて、優先順位を決めて無理のない範囲で行うことが大切です。 ・定年後も働くことをすすめる 定年後も健康で意欲があれば、仕事を続けることをすすめられるでしょう。今の職場で再雇用制度があれば、労働環境を大きく変えることなく仕事が続けられます。 特技や趣味を生かして収入を得たり、健康維持のために体を動かす仕事に就いたりもできるでしょう。 ・仕送りをする 自分自身に経済的な余裕があれば、毎月の不足分を仕送りで援助できるでしょう。仕送りが負担にならないように、家計の見直しを行ったうえで適切な金額を決めます。 ・公的制度の活用を検討する 仕送りをする経済的な余裕がない場合は、公的制度の活用も検討できるでしょう。 例えば生活福祉資金貸付制度は、高齢者や所得の低い世帯の生活を経済的に支えるための制度で、厚生労働省によれば、貸付利率は無利子から最大で年1.5%です。 収入が厚生労働大臣の定める最低生活費に満たない場合は、生活保護制度を活用することも検討できるかもしれません。
貯金の少ない親の老後は家計の見直しから始めよう! 仕送りや公的制度の活用を検討するのもあり
65歳以上の高齢者無職世帯では、家計収支で平均3万768円から3万7916円の不足分が生じることが分かりました。年金だけでは生活が難しい可能性があるため、貯金を崩す世帯が多くなることが想定できますが、貯金が300万円しかない場合は8年4ヶ月を過ぎると貯金が底をついてしまいます。 子どもとしては、まず親の家計の見直しを手伝い、収支を把握したうえで働くことをすすめたり、仕送りをしたりして援助できます。自分自身に経済的な余裕がない場合は、公的制度の活用も検討できるでしょう。 出典 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む) 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む) 総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯)(18ページ) 厚生労働省 生活福祉資金貸付制度 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部