池田太監督

勝ちか、負けか。『パリ五輪』出場か、『アジア最終予選』敗退か。引き分けはない。天国と地獄、残酷なまでにコントラストを描く『パリオリンピック2024 女子サッカー アジア最終予選』第2戦・朝鮮民主主義人民共和国女子代表戦を明日に控えた2月27日、前日会見に登壇したなでしこジャパン・池田太監督は次のように意気込みを語った。 「明日ここでDPRコリアと第2戦を迎えることができ、選手、スタッフ一同気持ちの高揚感を持ってここに来た。第1戦がスコアレスドローだったこともあり、明日考えることは決勝戦のようにシンプルに勝利することだけを考えてプランニングしている。選手全員、コンディションがいいことに安心しているし、多くのサポーターが国立で後押ししてくれると思うので、『パリ五輪』のキップを取りたい」 監督自身の大一番に向けての心持ちを問われると。 「私自身、常に国を背負って戦う責任感、覚悟を持って臨んでいる。ひとつの大会のかかった重要な試合に向かって戦う監督としても、それがスポーツの醍醐味。こういう世界に生きているから、このような高揚感や緊張感はたまらない。気持ちとしてはいつもの試合と同じだが、いい緊張感とサッカーをしている実感を感じている」 2月24日・サウジアラビアでの第1戦を戦ったメンバーから変更するか否か質問された池田監督はこう返答した。 「ジッタで戦った選手も大きなケガもなく、コンディションもいいので、全員が戦える。私がセレクトできる状態。今まで積み上げてきたことを大切にしたいので、DPRコリアに我々が優位性を保てるメンバーを選んでいくし、その上で相手の対応を考えてメンバーを選んでいきたい」 明日勝利するために大事な要素を聞かれた指揮官は? 「勝利するためにゴールが必要。得点を挙げるために前へのアグレッシブな攻撃が必要だし、相手のスペースを見つけられるような攻撃が必要。DPRコリアのロングボール、セカンドボールを我々が対応して攻撃につなげられるようにしたい」 会見前の段階でホーム側よりもアウェイ側のゴール裏の方が売れていると伝えられた池田監督はサポーターへこう呼びかけた。 「選手たちも多くのサポーターに背中を押してほしい思いはある。テレビはもちろん、ぜひ国立に足を運んでいただき一緒に戦ってほしい」 【なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー】 【GK】 1山下杏也加(INAC神戸レオネッサ)66試合63失点 21平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)7試合9失点 18田中桃子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)7試合2失点 【FP】 4熊谷紗希(ASローマ/イタリア)148試合2得点 11田中美南(INAC神戸レオネッサ)76試合34得点 2清水梨紗(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)74試合4得点 17清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)17試合6得点 8上野真実(サンフレッチェ広島レジーナ)10試合1得点 14長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)79試合20得点 6杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)46試合3得点 13北川ひかる(INAC神戸レオネッサ)6試合0得点 16林穂之香(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)31試合2得点 3南萌華(ASローマ/イタリア)47試合4得点 10長野風花(リバプールFC/イングランド)34試合1得点 22千葉玲海菜(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)9試合3得点 7中嶋淑乃(サンフレッチェ広島レジーナ)6試合2得点 9植木理子(ウェストハム・ユナイテッ/イングランド)31試合11得点 5高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)23試合2得点 12石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)6試合0得点 15藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)18試合3得点 19谷川萌々子(FCローゼンゴート/スウェーデン)3試合0得点 20古賀塔子(フェイエノールト/オランダ)3試合0得点 ※所属の後の試合数・得点・失点は国際Aマッチの数字。 果たして、なでしこジャパンは明日『パリ五輪』のキップを掴みむことができるのか、それとも……。『パリオリンピック2024 女子サッカー アジア最終予選』日本女子代表×朝鮮民主主義人民共和国女子代表は2月28日(水)・国立競技場にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はNHK総合、DAZNにて生中継。