エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
Cd値0.24 新型EVまもなくデビュー
フランスのDSが新型EVのプロトタイプを公開した。充電1回で750kmの走行が可能だという。 【写真】脚の長い高級電動ファストバックがもうすぐ出るぞ!【新型DS 8のプロトタイプを写真で見る】 (3枚) 正式な車名は未確認だが、これまでの経緯から「DS 8」になると予想されている。ファストバックのバッテリーEVで、航続距離を延ばすために空力開発に力を入れたという。 DSは、フロントガラスとボンネットを後方に移動させたと述べているが、具体的に何と比較したのかはまだ明らかにしていない。新型DS 8はプジョーe-3008やオペル・グランドランドの兄弟車と見られ、DSのコメントはそれらよりもスマートなモデルになることを示唆している。 DSが公開した新しい画像には、大きく寝かせたリアウィンドウも写っており、こうしたデザインが空力に大きな役割を果たしていることは間違いない。空気抵抗係数を示すCd値は0.24とされ、ライバルのポールスター4(Cd 値0.26)よりも優れているが、テスラ・モデルY(同0.23)にはわずかに及ばない。 WLTPサイクルの推定航続距離は750kmと、市販EVでは最長クラスとなる。 DSによると、この新型車は年内に全貌が明らかになるという。 画像のプロトタイプを見る限り、セダンとSUVの中間的なスタイルで、最近公開されたコンセプトカー「SMトリビュート」からも影響を受けているようだ。 DS 8は、現行のDS 9に代わるフラッグシップモデルになると予想されている。 DSがシトロエンから分離して独立ブランドとなってから今年で10年が経つが、欧州市場での足場固めに苦戦している。欧州における8月末までの新車販売台数は前年比33%減の2万6173台、そのうちDS 9はわずか234台にとどまる。 DS 8はイタリアのメルフィにあるステランティスの工場で生産される見込みだ。同工場では、オペルやランチアの新型車も生産される。
ウィル・リメル(執筆) 林汰久也(翻訳)