パナソニック、国内最大規模のLLMを自社用に構築へ--2024年秋に利用開始
ストックマークは、パナソニックホールディングス向けに限定したStockmark-LLM-100bの進化版となる非公開モデルにおいて追加学習を実施し、より精緻化させたモデルとして提供する。パナソニックグループが保有する幅広いドメイン知識で構成される独自データとの組み合わせによって、パナソニックグループのAI活用や、社会実装の加速に貢献する独自基盤モデルの構築が迅速になるとしている。 今後は、ストックマークが持つファインチューニング技術やハルシネーション抑制技術、小型モデルにおける精度向上ノウハウを活用する。パナソニックホールディングスが有するマルチモーダル基盤モデルや膨大な社内データ、ドメイン知識との相乗効果によって、パナソニックホールディングスのAI技術戦略「Scalable AI」および「Responsible AI」の実現を通じた社会貢献を目指すという。 また、マルチモーダル化によってさまざまなセンサーにも対応し、テキスト以外の活用領域にも展開するという。 パナソニックホールディングスは、AI活用で幅広い事業領域の「プロ」がAI技術を使いこなすことにより、環境と暮らしに貢献する「DAICC(ダイク=Data and AI for Co-Creation)」と、より多くの顧客に寄り添いAIを提供するためのスケーラビリティーと信頼性を両立する「Scalable AI」および「Responsible AI」を打ち出している。 九津見氏は、「AIは道具や手段であり、これを使いこなすことが大切。パナソニックグループの社員は、家を建てる大工のような役割を果たすことになる。大工が使う道具のようなものがAIになる。責任と信頼性があるAIにより、迅速に社会実装していく。今回のPanasonic-LLM-100bによって、一流のAI技術を積極的に活用した取り組みが加速することになる」と述べた。