「プラグアンドプレイ」の製品群。

カーオーディオシステムのアップグレードに興味を持ちつつも、費用がかかることを心配して手を出せない……、そう感じているドライバーは少なくないに違いない。しかし低予算でできることもある。当特集ではそれら具体策を紹介してきた。今回はその最終回をお贈りする。 【画像全3枚】 ◆音にこだわるのなら、「単体DSP」＋「外部パワーアンプ」のセット導入がベスト！ 当回では、「低コストフルシステム」の構築法を紹介する。なおここでいう「フルシステム」とは、サウンドチューニングを司る「DSP（デジタル・シグナル・プロセッサー）」と「外部パワーアンプ」とをセットで導入することを指す。 ところでこのようなやり方が選択されるのはどのような場合なのかというと……。 まず「DSP」が使われる理由は以下のとおりだ。車内には音響的な不利要因がいくつかあり、しかし「DSP」を導入すればそれらへの対処が可能となり聴こえ方をガラリと変えられる。ゆえに、クルマの中で良い音を楽しもうとするときには何らかの「DSP」が使われることが多くなっている。 で、「DSP」にはタイプ違いがいくつかある。「メインユニット内蔵タイプ」、「パワーアンプ内蔵DSP」、「単体DSP」、これらだ。なおメインユニットを交換できるのであれば、高度な「DSP」が内蔵されたメインユニット（メインユニット内蔵タイプ）へと交換するのが手っ取り早いが、交換しづらい車種や交換したくない場合は「パワーアンプ内蔵DSP」が向く。 しかしマニアの多くは敢えて「単体DSP」を選択している。これを使う場合には好みの「外部パワーアンプ」を組み合わせられるからだ。ゆえにとことん音にこだわったシステム構築を行おうと思うときには、このやり方が選ばれる。 ◆「単体DSP」＋「外部パワーアンプ」という選択肢はコストがかかる…。しかし！ ただし、その選択をするとコストがかかる。単純に用意すべきユニットの数が多くなる上に、「単体DSP」と「外部パワーアンプ」ともに高級品へと目がいってしまうので、一層大きな予算が必要となる。 しかし、ある程度低予算にて実行することも不可能ではない。「単体DSP」にも「外部パワーアンプ」にも廉価なモデルがいくつかある。それらを使えば本格的なシステム構築を案外リーズナブルに実行できる。 そしてそうした場合には、後から予算ができたときに「外部パワーアンプ」や「スピーカー」をさらに良いものへと交換していっても面白い。 ちなみにいうと「パワーアンプ内蔵DSP」を使う場合には、システムを発展させていくという楽しさを味わい難い。内蔵されているパワーアンプを変更できないがゆえだ。システムアップを考えたときには「パワーアンプ内蔵DSP」自体を買い換えるしかなくなる場合がほとんどだ。対して廉価な「単体DSP」と「外部パワーアンプ」とでシステム構築をスタートさせると、後のステップアップがしやすくなる。長い目で見るとむしろ総費用は少なくて済む場合も出てくる。 ◆「プラグアンドプレイ」や「カロッツェリア」に魅力的なアイテムが存在！ では、「単体DSP」と「外部パワーアンプ」のお手頃モデルの具体例を紹介しよう。まず「単体DSP」では、「プラグアンドプレイ」の『PLUG＆PLAY DSP』（税込価格：11万円）や「ヘリックス」の『DSP MINI MKll』（税抜価格:9万9000円）あたりが候補となる。 ちなみに前者の方が少々高額だが当機は8chをコントロールできるので、フロント3ウェイ＋サブウーファーやフロント2ウェイ＋リア＋サブウーファーといった高度なシステムにも対応可能だ。一方後者は価格は一層お手頃ながらも、制御可能なch数が「6」と少な目なので、フロント2ウェイ＋サブウーファーやフロント2ウェイ+リア等までしか対応しない。発展性を重んじるなら前者がアドバンテージを発揮する。 一方「外部パワーアンプ」では、同じく「プラグアンドプレイ」の『PLUG＆PLAY POWER』（税込価格：4万2900円）や、「カロッツェリア」の『GM-D8400』（税込価格：2万9700円）や同『GM-D1400ll』（税込価格：1万7600円）あたりが狙い目となる。 なお最初に挙げた『PLUG＆PLAY POWER』は2chモデルでそれ以外の2モデルは4chモデルだ。なので一層の低コスト化を図りたい場合にはこれら4chモデルが向く。しかし2chモデルの方が段階を踏んだ買い換えを行いやすいので、その点では有利だ。 愛車のサウンドシステムの本格化を低コストで実行したいと思ったときには、この手があることを思い出すベシ。