厳しい試合展開に、険しい表情を浮かべる岡田監督（撮影・田中太一）

　「巨人４－３阪神」（１７日、東京ドーム） 　最後まで攻守がかみ合わなかった。阪神・岡田彰布監督は試合後「チグハグ」という言葉を５度も繰り返しながら現状を嘆いた。 【写真】巨人に連敗　ベンチの岡田監督の表情が怖すぎる 　自身の就任後、初めて近本と中野を同時にスタメンから外した。野口をプロ初の１番に抜てき。近本に代わる中堅に植田が入って２番に、中野に代わる二塁には渡辺が起用されて３番に座った。 　大幅な打線組み替えはチームを活性化させる意図にも見えたが「違う。刺激っていうか、点を取るためにそないして」と狙いを説明。流れを呼び込もうと試合前から動いたが「動けへんやんか。なかなか、チグハグで」とため息をついた。 　二回に佐藤輝、大山の連続二塁打で幸先よく先制。さらに２死二塁から小幡の左前適時打で２点を先行した。同点に追い付かれた直後の五回には、小幡と野口の四球から１死一、二塁の好機をつくった。岡田監督は植田に代えて代打・近本を送った。近本は代わった船迫の初球を右前にはじき返したが、二走・小幡が本塁で憤死。リクエストでも判定は覆らなかった。指揮官が「あれ、普通に走っとったらセーフやろ」と振り返ったように、小幡はこの走塁で負傷したとみられ、予期せぬ代償を払う形となった。 　それでも２死一、三塁、慣れない二塁守備でミスをしていた渡辺が中前適時打を放ち１点を勝ち越した。しかし、その裏に大竹が再び逆転を許し、移籍後最短となる４回２／３で降板。打線が機能すれば投手が踏ん張れない悪循環となった。 　１点を追う六回には先頭の大山が左前打で出塁。１死一塁で迎えた坂本の打席でカウント２－２から一走・大山がスタートを切ったが、痛恨の三振ゲッツーとなった。最後は九回１死から前川が中前打を放ったが、小幡の負傷交代の影響や延長戦を見据えて代打を送れず、坂本の三ゴロ併殺で試合終了。２連敗で２カード連続負け越し、巨人戦は３カード連続の負け越しとなり、虎将は「なんかチグハグなるなあ」と苦々しくつぶやいた。