走り込み1カ月1300キロ超「自信をくれた」マラソン金メダリスト野口みずきさん、経験明かす
アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさんが6日、京都市右京区の京都外大森田記念講堂で高校生に講演し、目標を持って努力し続けることの大切さを語った。 京都外大西高運動部の生徒ら約350人が聞き入った。「人の後ろを走るのがとにかく嫌い。どんなレースでも物おじせず前に出ていた」という野口さん。高校時代に目立つ実績はなかったが、この姿勢が指導者の目にとまって実業団に進み、後の活躍につながったという。 2004年のアテネ五輪は金メダルを目標に掲げ、練習では1カ月1300キロ超を走り込んだ。「足が壊れるほど練習した。この距離が私に自信をつけてくれた」と、快挙の裏にある血のにじむような努力を明かした。 連覇へのプレッシャーから体を追い込んで08年の北京五輪前に故障し、その後長く苦しんだ。地道なリハビリを経て13年の世界選手権に出場した経験を紹介。「どん底を見たが、糧にもなった。走った距離と努力は裏切らないという信念は間違っていなかった」と振り返り、「明確な目標を設定し、一段一段階段を上がるように努力してほしい」と語りかけた。