福島で音楽・食・アートを楽しみ尽くす『LIVE AZUMA 2024』【オフィシャルレポート】
10月20日(日) 『LIVE AZUMA 2024』DAY 2
2日目のAZUMA STAGEのオープニングを飾ったリーガルリリーは、代表曲となるオルタナティブ・ロック「リッケンバッカー」でバンドの核となる衝動を見せつける。 「swim」を筆頭にメロディックパンクで集まったオーディエンスを激しく揺らした04 Limited Sazabysも強い印象を残した。 indigo la Endはノスタルジックな「夏夜のマジック」をパフォーマンスし、しっとりとした空気を作っていく。 続く堂本剛によるクリエイティブプロジェクト.ENDRECHERI.では、壮大なファンクネスを展開。堂本の「福島の風と一体化して楽しんでもらえたら」というMCからはじまった20分に及ぶフリーセッションは圧巻の一言。 2年ぶりの出演となるDragon Ashは、Kjが「Straight Up」でThe BONEZのJESSEを呼び込み、続けて「Fantasista」では2022年と同様にJUBEEのゲスト参加が実現し、会場をこれでもかと揺らす。 HYDEは「PANDORA」や「夢幻」などの最新楽曲に加え、L'Arc~en~Ciel「HONEY」のほか、「GLAMOROUS SKY」といったヒット曲をヘビーなサウンドにアレンジして圧倒的なパフォーマンスを見せた。 MAN WITH A MISSIONは、代表曲「FLY AGAIN」のほか、「Raise your flag」、「Take Me Under」、「絆ノ奇跡」、「I'll be there」といった鉄板のセットリストを披露し福島の聴衆を沸かす。 そして『LIVE AZUMA 2024』の大トリを飾ったのは、昨年に続き2度目の出演となる羊文学。海外に活躍の場を広げている彼女たちが、さらに飛躍して福島の地に戻ってきた。「more than words」や「Burning」といった代表曲で、シンプルでありながら力強いオルタナティブサウンドを星が煌めく福島の夜空の下で響かせた。 PARK STAGEの2日目は今年7月にメジャーデビューアルバムを発売したばかりの新鋭、Newspeakからスタート。爽やかでパワフルなサウンドが鳴り響く。 勢いそのままに登場したのはこちらも若きスリーピースバンド、LET ME KNOW。「偽愛とハイボール」のヒット曲などをパッションフルに演奏し観客にアピールする。 福島でははじめてのライブと語るMONO NO AWAREは朗らかなバンドカラー同様、ピースな空気感でPARK STAGEを彩った。 昨年はSTUTSの客演として『LIVE AZUMA』に出演したdodoがソロで出演。前年からの延長線でラインナップを楽しめるのもこのフェスの魅力だろう。ヒット曲「Im」では多くの観客が集まりステージを盛り上げる。 快晴のなか、ジャジーでスウィートなサウンドを響かせる鈴木真海子。chelmicoでのはつらつとした印象とはまたちがう大人なライブで午後のまどろみに華を添えた。 オープンリハーサルからサービス精神を見せてくれたKan Sanoによるバンドセットライブも素晴らしい。音楽を通して聴衆とさまざまなコミュニケーションを取ろうとする姿が印象的だ。 夕方過ぎに登場したRyohuは「All in One」や「Forever」、「Thank You」など代表曲をバンドセットでソリッドかつアグレッシブに披露。 PARK STAGEの大トリを任せられたWONKは11月に発売が迫る最新作、そしてリリースツアーの片鱗を垣間見せるような新鮮なパフォーマンス。バンドの充実っぷりを見せつける演奏でラストを見事に締め大団円を迎えた。 さて、この2日間の『LIVE AZUMA 2024』を早足でレポートしたわけだが、いかがだっただろう。上記のライブアクト以外にも、会場入り口付近の入場無料のPARK LIFE DJステージにオカモトレイジ、ZEN-LA-ROCK、JUBEE、grooveman Spot、セク山、okadada、Shōtaro Aoyamaら豪華なDJ陣が出演し、ヒップホップやハウス、テクノ、ロックなどさまざまなジャンルの音楽が鳴り響き、聴衆の耳を引いた。 そして10月19日の深夜には『LIVE AZUMA』と連動したイベントが福島Club NEOで開催されるなど、さまざまな楽しみ方が提案された音楽フェスであった。 地産の料理が楽しめるフードエリアは今年も大盛況。なかでもラーメン女子の監修による東北拉麺屋台村はどの時間帯も行列ができる人気ぶりであった。そのほか、さまざまな飲食店が並ぶ東北市場酒場、緑に囲まれた敷地で福島牛のBBQが味わえるAZUMA Terraceなど、友達やカップル、家族同士など、多様な層が楽しめるエリアとなっていた。 また、金子潤やHEART BOMB、Hirottonら、地元にゆかりのあるアーティストによるアート作品の掲示、アパレルや書籍、陶器など多彩な商品が並ぶマーケット、ここでしかできない体験ができるワークショップなど音楽以外のトピックも豊富で、地元近郊以外の人にもおすすめしたいイベントだ。ひとまずは『LIVE AZUMA 2024』の余韻を噛み締めながら、来年の開催を楽しみに待ちたい。 取材・文/高橋圭太、渡辺彰浩 <公演情報> 『LIVE AZUMA 2024』 10月19日(土)・20日(日) 福島・あづま総合運動公園 / 福島あづま球場 【出演】 ■10月19日(土) -AZUMA STAGE- Aqua Timez / クリープハイプ / フレデリック / go!go!vanillas / JO1 / Lucky Kilimanjaro / THE ORAL CIGARETTES / 水曜日のカンパネラ -PARK STAGE- Campanella / EGO-WRAPPIN' (Acoustic Set) / 石野卓球 / MFS / スチャダラパー / TENDRE / U-zhaan×環 ROY×鎮座 DOPENESS -DJ – ZEN-LA-ROCK / grooveman Spot / セク⼭ / 原島 “ど真ん中” 宙芳 / shakke / JIN TANAKA(BACK DROP BOMB) / DJ NANASHIMA / IMAKARUM / RIP ■10月20日(日) -AZUMA STAGE- Dragon Ash / .ENDRECHERI. / 04 Limited Sazabys / 羊文学 / HYDE / indigo la End / MAN WITH A MISSION / リーガルリリー -PARK STAGE- dodo / Kan Sano (Band Set) / LET ME KNOW / MONO NO AWARE / Newspeak / Ryohu (Band Set) / 鈴木真海子 / WONK -DJ- オカモトレイジ(OKAMOTO’S)/ JUBEE / Yohji Igarashi / okadada / Shōtaro Aoyama / Whelmiy’nd / DJ mariennu / ナツ・サマー / DJ MITSU