【トライアウト】西武・鈴木将平が2安打で現役続行をアピール「まだ野球をやりたいという思いがヒットになってくれた」
◆プロ野球12球団合同トライアウト(14日・ZOZO) 西武から戦力外通告を受けた鈴木将平外野手が、2安打を放ってネット裏のNPB関係者に現役続行をアピールした。 参加投手と対するシート打撃で、鈴木は5打数2安打を記録。前楽天・清宮の落ちる変化球をとらえるとゴロでしぶとく一、二塁間を破り、巨人・笠島からは中前へ落ちる安打を放った。「食らいつく形のヒットが出たり、自分のスタイルは出せたと思います。しぶといヒットというか、まだ野球をやりたい思いがヒットになってくれたと思うので、それを出せたのが僕自身もうれしいです」と振り返った。 静岡高では3度甲子園に出場。侍ジャパンU―18にも選出され、16年ドラフト4位で静岡高から西武入り。左打席からの巧なバットコントロールを生かしたシュアーな打撃を武器に昨季は自信最多の72試合に出場。外野のレギュラー奪取を目指していた今季は1月に左肘の手術を受けるなど出遅れた影響もあり、33試合出場にとどまって10月28日に戦力外通告を受けた。 通告を受けてからトライアウトまで17日間。現役続行へ、所沢市の球団施設の打撃マシンに向かい、ひたすらバットを振り込んで悔しい思いをボールにぶつけた。そんな時、手を差し伸べてくれたのがチームの仲間。少しでも実戦感覚を取り戻せるようにと、左脇腹を痛めて調整中のエース高橋がトライアウト前日の13日、打撃投手を務めてくれた。「実戦感覚を持ちながら立てましたけど、清宮君のほうがずっと速かった」と笑いながらも、「本当に愛のある時間で打席にもつながりました」と感謝した。 打撃だけではなく走、守でもアピール。「まだまだ野球ができると思ってここに来ているので、この悔しい思いをぶつける場所をどこかで得ることができたらと思います。もちろんNPBで野球を続けられるように祈って数日間を過ごして、前を向いて頑張っていきたいと思います」。やるべきことはすべてやった。静かに吉報を待つのみだ。
報知新聞社