なでしこ池田監督「このメンバーと五輪を戦う喜びと自信を感じている」
初戦まで1か月以上前となる6月14日、早くも『第33回 オリンピック競技大会(2024/パリ)』に臨むなでしこジャパンのメンバーが発表された。バックアップメンバー4名を含めた22名を発表した池田太監督は次のようにコメントした。 【PHOTO】佐々木則夫JFA女子委員長 「本日『パリ五輪』のメンバーを発表させていただくが、昨年アジア2次予選を勝ち抜き、3月のDPRコリアとの厳しい戦いを何とか勝ち進み、『パリ五輪』への切符を手にした。選手は日々成長してくれたし、昨年の『ワールドカップ』、アジアの予選を経て、ここまでたどり着いたという思い。ここに選ばれなくても、これまで女子サッカーを支えてくれた選手たちに感謝している。ありがとうございます。国民の関心の高い『五輪』で活躍するのは女子サッカーの発展・普及を考える上でも責任は重大だと考えている。今日発表するメンバーと『五輪』を戦う喜びとともに自信を感じている。これからいい準備をして戦っていきたい」 代表メンバー18名に込めた思いを問われると、指揮官はこのように答えた。 「この18名+4名、私は22名という括りで『五輪』を戦っていこうと考えている。22名を選ぶ上で一人ひとりが持っている力を出し切れる選手だということが第一にあり、中2日で戦う個人のタフさ、チームとして戦えるタフさを重視した。その中で自分の持っている力を出しつつ、仲間の力を引き出せる、ピッチ上はもちろん、それ以外でも献身性を持っている選手たちを選ばせてもらった。18名、22名を選ぶのは監督の仕事とはいえ、厳しいものだった」 メンバー選出に悩んだポジションを聞かれると。 「サイドの選手。どういう風にこのタフな中2日のゲームを戦っていくか、選手のローテーションやそのポジションの適正を含めて考えた。高さ、速さ、タフさ、フィジカル的な強さを持った選手をどう入れるか、多方面で考えて何を取るか考えて、最終的にこのメンバーを選ばせてもらった。いろんな選択肢の中から選手を選んだ」 池田監督はキャプテンには熊谷紗希を指名した。 「このチームをずっと引っ張ってくれている熊谷選手にまたチームをまとめてほしいと思っている。選手として主将として期待しているのは彼女の持っている経験はチームの財産。想定外のことが起こった時対応してもらえる。若い選手など年齢に関係なく、フラットにチームを引っ張ってくれればと思っている」 目標はズバリ金メダルである。 「アジア最終予選で『パリ五輪』の切符を手にした時から、やはり戦うならば頂点金メダルを目指そうと選手に話してきた。12チームの戦いはグループステージから厳しい戦いになると思うし、ノックアウトステージでも強豪国と戦うことになるので、一戦一戦しっかり戦いながら、その先にある金メダルというものを目指していきたい」 池田監督は金メダルを目指しながら、目の前の一戦に向き合う重要性を説いた。 「対戦順で言うとスペイン、ブラジル、ナイジェリア。GSの初戦の大切さとして、しっかり勝点を取っていかないといけない部分とその上で3位通過でも行ける手堅さも考えていかないといけない。まずしっかり初戦を迎えること。3戦通してGSを突破する総合的なプランを練っているところ」 佐々木則夫JFA女子委員長と池田監督はチームジャパンの一員としての思いを口にした。 佐々木委員長「昨日の試合はかなり応援したが、女子バレーもぜひ一緒に『パリ五輪』に行きたいと思っている。本当に各球技のチームのみならず、オールジャパンとして、ひとつでも多く、各競技が『パリ五輪』で活躍できるように集団となって戦っていきたい。本当に女子の競技は出場するのみではなく、しっかりメダルも獲得するというところも男子と同等以上にがんばっている。現地で我々のパワーにもなり、お互いに励まし合いながら、声を掛け合いながら団結力を高めていきたい」 池田監督「我々の初戦が(7月)25日で、開会式が26日。『五輪』の中でチームジャパンの先陣を切るということでいいスタートを切り、国民のみなさんに勇気や喜び、感動を与えられるようにがんばりたい」 【なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー】 【GK】山下杏也加(INAC神戸レオネッサ)70試合68失点 平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)8試合9失点 ※大場朱羽(ミシシッピ大学)1試合0失点 【DF】熊谷紗希(ASローマ/イタリア)151試合2得点 清水梨紗(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)78試合4得点 ※守屋都弥(INAC神戸レオネッサ)10試合2得点 北川ひかる(INAC神戸レオネッサ)10試合0得点 南萌華(ASローマ/イタリア)52試合4得点 高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)26試合3得点 ※石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)8試合0得点 古賀塔子(フェイエノールト/オランダ)8試合1得点 【MF】清家貴子(三菱重工浦和レッズレディース)21試合7得点 長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)84試合20得点 林穂之香(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)33試合2得点 長野風花(リバプールFC/イングランド)39試合1得点 宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)37試合9得点 藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)22試合5得点 谷川萌々子(FCローゼンゴート/スウェーデン)5試合0得点 【FW】田中美南(INAC神戸レオネッサ)80試合36得点 千葉玲海菜(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)11試合4得点 植木理子(ウェストハム・ユナイテッ/イングランド)35試合11得点 浜野まいか(チェルシー/イングランド)10試合2得点 ※=バックアップメンバー。所属の後の試合数・得点・失点は国際Aマッチの数字。 『MS&ADカップ2024~能登半島地震復興支援マッチ がんばろう能登~』日本女子代表×ガーナ女子代表は7月13日(土)・金沢ゴーゴーカレースタジアムにてキックオフ。なでしこジャパンは壮行試合の翌日にはフランスへ旅立つ。『パリ五輪』では7月25日(木)・スペイン女子代表、28日(日)・ブラジル女子代表、31日(水)・ナイジェリア女子代表とグループステージを戦う。『MS&DAカップ』のチケットは発売中。