メジャーに昇格した上沢直之（カメラ・一村　順子通信員）

　レッドソックスは２８日、上沢直之投手（３０）がメジャーに昇格することを発表した。初めてメジャーの舞台に立つための切符を手にした。 　上沢は昨季終了後に日本ハムからポスティングシステムを行使して、レイズとマイナー契約。メジャーキャンプに招待選手として参加したが、オープン戦では４登板で０勝１敗、防御率１３・０３と結果を残せず、マイナー行きが通達された。その後入団時に締結していた「キャンプ終盤に他球団からメジャー契約したいという話が出た場合、マイナー契約にとどまっていれば、移籍が可能」という条項を行使して退団。金銭トレードでレッドソックスに加入した。 　レッドソックスの傘下３Ａマイナーのウースターでは３試合に先発して２勝１敗、防御率４・５０。１５回を投げて、イニング数を超える１７三振を奪うなど、必死にアピールしていた。首脳陣らからの助言もあってスプリットの割合を増やすなど試行錯誤しながら「一日一日を無駄にしないで過ごしたい。チャンスは、そんなたくさんあると思えないので、少ないチャンスをモノにできるようにしたい」と必死に腕を振っていた。 　レッドソックス投手陣はここまでチーム防御率が２・６３でメジャー３０球団唯一の２点台でトップ。だが、先発投手陣は開幕前に離脱となったジオリトに加え、開幕後もベロ、ピベッタ、ウィットロックと先発陣が相次いで負傷者リスト（ＩＬ）入りするなど厳しい台所事情になっていた。 　レッドソックスにはメジャー２年目を迎えた同学年の吉田正尚外野手（３０）も所属。ドジャースの大谷、山本、カブスの鈴木、今永、パドレスのダルビッシュ、松井に続いて４チーム目の日本人コンビ誕生となる。