「お風邪などお召しでは」に三流は「体は丈夫なものですから」と答える…そのとき一流が使う心をつかむ言葉
■これで誰だってあなたを好きになる 新入社員のあなたが、先輩からこう聞かれたとしましょう。 「会社にはもう慣れた?」 職場にも仕事にも慣れてきたあなた、まずは「はい」と答えましたが、そのあとは、どう続ければいいでしょうか。 「はい。人になじむのは早いほうなんで」 これはマイストーリーです。 また、こういう血気あふれる返事をすると、職場では浮いた存在になりがちです。気をつけたほうがいいでしょう。 「はい。先輩をはじめ、みなさんがよくしてくださるので、すぐ慣れました」 まさにユアストーリーです。 自分のことを心に留めて、自分を主役にして話をしてくれる――こんなことをいってくれる人、メッセージを送ってくれる人なら、誰だって好きになるに決まっています。 では、ふだんあなたが他人に出しているメッセージは、ユアストーリーでしょうか、それともマイストーリーでしょうか。 それはあなたのLINEを見れば、一目瞭然です。 ここで一度チェックしてみましょう。 「帰りは21時頃です」 「晩ご飯はいりません」 「10分遅れます」 LINEで一番多いのはこのような用件でしょう。自分の都合を伝えるいわば道具的なメッセージです。もちろんLINEは基本的に用件を伝える道具ですから、それが悪いということはありません。 ただ、相手の立場から見るとどうでしょう。 送られてくるメッセージのほとんどが自分の都合だけであれば、相手は「この人は自分を大事に思っていない」と感じ、寂しく思うでしょう。 とくに家族や長くつき合っている恋人へのメッセージは、手を抜きがちになりますが、自分の一番大切な人に手を抜いてしまうと、その人の心を失うことにつながります。 ■“既読スルー”で流されるメッセージの種類 では、用件以外のメッセージはどうでしょうか。 夫や妻、子ども、友人、職場の人に送ったメッセージに綴られているのは、自分のことばかりではありませんか。 「毎日残業で疲れる」 「いまランチ中」 「電車、遅れてる。もう15分も待っている」 こんなものばかりなら、相手にとってあなたからのメッセージは価値の低いものになり、ただ読み飛ばされるだけの存在になっている可能性があります。 次に知り合いからのメッセージを見てみましょう。 ほとんどの人が見事にマイストーリーになっているはずです。 私の生徒の一人は、会社の同期からのLINEメッセージを見直してこう笑いました。 「『いまドトール』とか『雨で暇だからマンガ50巻一気読み』とか、自分のことばっかり。私からしたらホントどうでもいい!」 まさにマイストーリーの嵐。マイストーリーならぬマイストリームです。 人は自分をわかってほしい生き物。だから会話でもコミュニケーションツールでも、「私」という主語を使って語ることが多くなるのは仕方ありません。 しかしそれでは、相手の心には何もひっかからず“既読スルー”で流されてしまうのです。