今さら聞けないNISAって何?/木暮太一のやさしいニュース解説
2014年から「NISA(ニーサ)〔=少額投資非課税制度〕」がスタートします。名前は聞いたことがあるかもしれませんが、いまいちよくわからないという方が多いかもしれません。 ―――「うん、あんまりわからない。新しく買えるようになった株みたいなものかな?」 それは違います。NISAは、「投資して儲けても、非課税にしますよ」という制度のことです。制度の名前なんですね。 ―――「ん? どういうこと?」 通常、株や投資信託を売買して儲かると、その儲けに対して税金がかかります。でも、“NISA口座”というものを作り、その口座を使って取引をしたら、非課税になるんです。
証券会社や銀行にNISA口座を作る
―――「“その口座を使って取引をしたら”って、どういうこと?」 通常、株や投資信託を買う時には、現金ではなく、口座から代金を振込みます。ただ、銀行口座から振り込むのではありません。銀行口座と同じ要領で証券会社や銀行にNISA専用の口座を作り、あらかじめお金を預けます。そして、その口座から振込むのです。 ―――「そっか、株を買うには、証券会社に口座をつくらなければいけなかったんだね」 そうなんです。そして、その中でも、特に“NISA用の口座”を作り、その口座から売買代金を振り込むと、この制度が利用できるということなんです。 ―――「へぇ、すごい。じゃあみんなNISA口座を使うようになるね」
非課税は「一定期間、一定金額まで」
ただし、非課税になるのは、「一定期間、一定金額まで」です。無制限に税金がかからないわけではありません。ここでNISAの概要を整理しておきましょう。 【特徴1 NISAは2014年の1月から2023年までの10年間の制度!】 NISAという制度は来年から始まり、2023年まで続けられる予定です。 【特徴2 「毎年、元本100万円まで」が非課税。枠は10年間もらえる(合計1000万円分もらえる)が、非課税になる投資総額は500万円まで!】 非課税になるのは、毎年投資金額100万円までです。この100万円がどれだけ増えても構いません。毎年追加で、この非課税枠の100万円をもらえますので、10年間制度が続けば、1000万円分“非課税枠”をもらえますね。ただし、非課税枠での投資金額が500万円を超えると、枠は残っていても、課税対象になります。 【特徴3 年間100万円の“非課税枠”が有効なのは、5年間!】 NISAの制度を使えば、毎年100万円まで非課税枠として投資ができます。たとえば、来年100万円分の“枠”を与えられます。この枠が有効なのは5年間です。翌年もまた100万円の枠をもらえ、もらった時点から5年間有効です。 その“枠”の範囲内だったら、資金がどれだけ増えて、どれだけ売却益が出ても非課税です。