【大学野球】試合を重ねるごとに打撃内容が向上 慶大四番・清原正吾の存在感は増すばかり
「父親に『やってやったぞ! 見たか!』」
立大4回戦では、1点を追う3回裏一死満塁から逆転の2点適時二塁打を放った。チームは5回表に追いつかれるも、8回裏に常松広太郎(3年・慶應湘南藤沢高)の勝ち越し打で、2勝1敗1分で勝ち点を挙げた。清原は9試合を終えてチームトップの10安打、6打点、打率.270と打線をけん引している。 二塁打を放った際、清原は二塁上でスタンドに向かって指を差した。2つの思いがあった。 「ベンチ外で応援してくれる人がいなければ、僕たちはここまで頑張れない。かけがえのない存在。『ありがとう』の気持ちを込めた」 そして、もう一つ、感情を込めた。 「父親に『やってやったぞ! 見たか!』と」 ネット裏ではNPB通算525本塁打の父・和博さん(清原和博、元オリックスほか)が観戦。息子の殊勲打を見届けると、笑顔を見せていた。 父の現役時代を参考に、バットを指一本、短く持つ。 「一番の目標としては、神宮で本塁打を打って、ホームランボールを家族に渡したい」 開幕前に語っていた本塁打への思い。試合を重ねるにつれて、明らかに打撃の内容が向上している。リーグ戦秋春連覇へ、残すカードは明大と早大。「四番・清原」の存在感は増すばかりだ。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール