つんく♂、がんのリスク検査「N-NOSE」論文発表にゲスト出演「今年は家族と世界旅行しました」
2014年に喉頭がんのため声帯を全摘出した音楽プロデューサー、つんく♂(56)が24日、東京都内で行われたがんのリスク検査「N-NOSE(エヌノーズ)」と東大の共同研究発表会にゲスト出演した。 優れた嗅覚を持つ線虫を使ったエヌノーズは、つんく♂も術後、MRIなどを使う精密検査と並行して再発予防のため定期的に利用。この日も、パソコン入力で言葉を写し出すモニターに「尿検査だけでできるので、体に負担がかからない。体のどこかにがんのあることが分かるので、早期発見できるしラクチンです」と感想をつづった。 16年から妻で元モデル、出光加奈子さんと3人の子供たちとともに米ハワイ在住。「今年は忙しかったですが、家族で世界旅行に行きました。世界中でおいしいものを食べたので、その後のエヌノーズ検査は少々ドキドキでしたね」とユーモアを交えて明かした。 エヌノーズは、東大理学部を卒業後、大学院を経て九州大学大学院の助教をしていた広津崇亮(たかあき)氏が16年、HIROTSUバイオサイエンスを創業し開発。犬の1・5倍という嗅覚を持つ線虫の一種、シーエレガンスを使い、尿1滴で、ほぼ全身のがんのリスクが判定できる高精度が特徴としている。 在宅で検査でき、1回1万6800円(税込み、保険適用外)。半年か1年に1回の検査で比較的安価とあって、これまでのべ70万人が利用しているという。この日発表された研究では、東大病院に入院する胃がんと食道がんの患者計40人を対象にエヌノーズを使って約4年かけたがん再発検査の論文が発表され、研究者は「再発の早期発見と救命率の向上にもつながる」と結論づけた。