太田出版、漫画の性表現に危機感…エロに理解求める 休刊雑誌『マンガ・エロティクス・エフ』WEBサイトで復活
太田出版は29日、休刊中のコミック誌『マンガ・エロティクス・エフ』を新しいWEBサイトとして復活させた。プロジェクト第1弾として、同誌に掲載された人気作品群をアーカイブ掲載した。 【画像】絵柄はエロくない…太田出版の休刊雑誌で連載された作品たち 2001年1月に創刊し、2014年7月発売のvol.88をもって休刊となった『マンガ・エロティクス・エフ』は、古屋兎丸『ライチ☆光クラブ』、中村明日美子『Jの総て』などが連載。『マンガ・エロティクス・エフ』における「エロ」とは、個々の細部に宿る多様な官能性、直接的だけでなはい性描写・性表現のことで今回、新たなプロジェクトを10年の時を経てスタート。 このプロジェクトは、これまでの『マンガ・エロティクス・エフ』の意思を継ぎ、今にこそ表現されるべき「多様な性のあり方」と、決して他者に害されることのない「主体的でオープンなエロ」を表現する場を作ることを目的に始まった。 太田出版は「社会全体が正しい性のあり方について議論する風潮に向かう中、漫画における性表現を巡る世界はますます閉じていこうとしています。『マンガ・エロティクス・エフ』は、個々の性と向き合うきっかけとなるような作品を可能な限り開いた世界で発信することで、個々の性を尊重するマインドとエロを楽しむ情緒を育み、個人がより心地よく生きられる社会となることを願っています」とコメントした。 オープンした『マンガ・エロティクス・エフ』の新しい公式WEVサイトでは、同誌に掲載されていた人気作品をアーカイブで紹介。アーカイブには、単行本化された全106作品・166冊、著者54人が掲載されている。