少年忍者が照らす21人とファン、後輩のこれから 過去と未来を繋ぐ有観客で初のTDC公演
少年忍者がTOKYO DOME CITY HALL(以下、TDC)にて『少年忍者 LIVE「PASSION!! ~忍 in the Summer 2024~」』を開催。8月16日に予定されていた初日公演は台風7号の接近のため公演中止となったが、8月22日に振替公演を実施。本稿では公演中止の悔しさを跳ね除けた振替公演の様子をレポートする。 【写真】少年忍者(21名)とミライBoys(24名)による賑やかなステージ 有観客では初めてとなるTDCでの公演。これまで同じ事務所の多くの先輩が立ってきたステージだが、少年忍者はどのようなステージを繰り広げるのか、期待とともに客席に入ると、縦長のモニターには新曲「NaNaNa」のサビを踊るメンバーの映像が。これはYouTubeの『ジュニアCHANNEL』でも公開されているもので、「みんなで踊ろー!」とタイトルにもある通り、観客も一緒になって踊れる楽曲のレクチャー動画となっている。 開演時間になると、モニターに少年忍者メンバー21名の名前が表示され、セットの扉からメンバーが現れ、一曲目に披露されるのは、先ほどまでモニターで流れていた「NaNaNa」。レクチャー動画では自然体で楽しく踊る様子が映し出されていたが、衣装を着て登場する21人はまばゆい煌めきを持っている。川﨑皇輝が「TDC、パッション出せるのかい!」と会場を煽ると、登場したのは7歳の西巻染から14歳の善如寺來まで、総勢24名のミライBoys。少年忍者はグループ結成前の幼い頃から先輩グループたちのTDC公演に出演してきたメンバーも多く、自分たちが見てきた背中を今度は後輩に見せる形になる。「BANG! BANG! バカンス!」(SMAP)を歌いながらミライBoysと自由に遊び回るメンバーの様子は、これまで自分たちが先輩たちにやってきてもらったことを後輩に返しているようにも見える。 ユニット曲のコーナーで田村海琉、小田将聖、安嶋秀生、ヴァサイェガ渉、瀧陽次朗が披露したのは現在も人気の高い嵐の名曲「P・A・R・A・D・O・X」。大人っぽいステージが得意なヴァサイェガを中心に、最年少の小田と可愛らしいイメージの強い田村も、普段とはギャップのある姿で表現の幅広さを見せつける。久保廉、山井飛翔、長瀬結星、稲葉通陽の「Funk it up」(King & Prince)は長瀬が持つ明るさが一層活きるショーのような、見ていて高揚感のあるパフォーマンスになっていた。「Boom-Pow-Wow!」(SixTONES)で客席からSixTONESのデビュー前の衣装を着用して登場したのは内村颯太、黒田光輝、鈴木悠仁、川﨑星輝の4人。途中、内村が「焼肉屋さんで好きなものを言うから返してね」とコール&レスポンスを求め、「ハラミ」「タン塩」と続けるが「あの……トング!」とまさかのチョイスに観客一同が困惑する、なんとも内村らしい場面も。 そのままMCタイムでは内村、黒田、鈴木、星輝の4人で先ほどのコール&レスポンスについて内村が「焼肉屋さんの“好きなメニュー”じゃなくて“好きなもの”だから」と説明しつつ、「トング」のコールをやり直す。その後、星輝がTDCとの思い出を語りながら「僕たちにしかできないステージを見せたい」と話し、観客のペンライトを消すように指示を出す。 暗闇の中で始まった、少年忍者のヒストリーが詰まったブロック。鈴木が歌う「The Fifth Season」(赤西仁)ではメンバーがセットの扉から登場し、それぞれ異なる道を歩いている様子を演出。「Time」(KinKi Kids)では鈴木以外の20人が並び、同じ方向を向き、美しいダンスを披露する。再び21人が揃い歌うのは「Dreamers」。「この先に待つ景色に僕らならば辿り着くから」という、21人の絆とこれから待ち受けるであろう困難に立ち向かう覚悟を自分たちのオリジナル曲で示していく。続く「Amazing Summer」はペンライトを点灯させ、それまでとがらっと雰囲気を一転させて明るい雰囲気で、この先に続くグループの未来がより良いものであると予感させるような内容に。