どうなる?自民総裁選“出馬ナイン”を徹底分析 政治ジャーナリストは「派閥の影響が色濃く残っている」と指摘
9月27日に予定される自民党総裁選に名乗りを上げた9人の候補“出馬ナイン”を徹底分析した。 【映像】候補者9人を野球のポジションでたとえると?(図で解説) 「派閥解消の申し子」小林鷹之氏について、元衆議院議員の宮崎謙介氏は「頭がいい、顔がいい、背が高い、性格がいい、歌がうまい、髪の毛が多い。天は“六物”を与えた」、同じく元衆議院議員の宮沢博行氏は「出馬会見でつまづいたが、討論会で保守政治家の姿を見せられるかが課題」、元東京都知事の舛添要一氏は「エリート臭はするが、経験不足」とコメント。 総裁選には5度目の挑戦となる石破茂氏に対し、宮沢氏は「しゃべり方が暗い。政策がリベラルで心配との党員からの声を聞く」、宮崎氏は「国民目線で真面目だけど、不器用な昭和の政治家」、舛添氏は「人望なし。仲間ができない」と酷評。 出陣式では“キングメーカー”麻生太郎副総裁も駆け付けた河野太郎氏に、宮崎氏は「政界の異端児と言われ突破力のある政治家」、宮沢氏は「新鮮さは他候補に奪われ、突破力は大臣時代に負の面が見えた」、舛添氏は「挑戦者だが、奇をてらう変人」と評した。 林芳正氏に、宮沢氏は「親中派と見られても安定感はある。明るさに欠けるため党員票が伸びるか疑問」、宮崎氏は「炭水化物ダイエットに挑戦していたが『効果が出ない』とぼやくお茶目な側面も」、舛添氏は「政策通で便利屋、上級国民」とコメント。 茂木敏充氏に対して、宮崎氏は「自分にも他人にも厳しくて有名。相手をねじ伏せるまで戦うタフネゴシエーター」、宮沢氏は「『政治とカネの改革』は幹事長時代に行ったもの。さらなる改革は自己矛盾と言われかねない」、舛添氏は「政策通だが人望なし。怒りの帝王」とした。 小泉進次郎氏に、宮崎氏は「演説力、発信力は政界随一。ちょっと頼りない側面もあるからか、超有能な若手が彼を支えている」、宮沢氏は「長老や元官僚の影がちらつき、リーダーシップ発揮は期待できない」、舛添氏は「能力不足。客寄せパンダ」と一刀両断。 高市早苗氏に、宮沢氏は「ぶれない姿勢が党員の支持拡大に繋がるだろうが、議員の支持が広がるかは今後次第」、宮崎氏は「お堅い人と思われがちだが、議員宿舎では夜な夜なカラオケをしていた一面も」、舛添氏は「経験は豊富だが、超保守派。いまさら復古?」と分析。 加藤勝信氏に、宮沢氏は「『所得倍増』は古いフレーズ。『可処分所得アップ』のほうが良くないか?」、宮崎氏は「どんな球でもヒットを打てる。ただしホームランを打つほどのパワーはないかもしれない」、舛添氏は「知名度なし。味がない」とバッサリ。 上川陽子氏について、宮崎氏は「突然麻生さんから名前をあげられて注目を集めたが、まさか本人も色気があったとは」、宮沢氏は「『女性』も『安定感』も他候補にある要素。独自性をどうアピールできるか課題」、舛添氏は「統率力不足。お嬢には無理」とコメントした。 立候補者たちそれぞれの推薦人20人を見ていくと、「派閥」と「“裏金”議員」の影響が大きいことがわかる。政治ジャーナリストの青山和弘氏は「高市氏を見ると旧安倍派が14人とほとんど。安倍派は裏金議員が13。つまり裏金問題に関わっていた人たちが多いので、どうしても高市氏の『政治とカネ』に関する主張というのは一番後ろ向きになる」と解説。 さらに、「小泉氏は無派閥が多いが、無派閥といってもほとんどが菅グループ。無派閥はほぼ隠れ蓑の形で『菅派という新しい派閥ができているのではないか』という風に見られてしまう」と語り、ほか候補についても「茂木氏、加藤氏はそれぞればらけているが、河野氏は麻生派という唯一の候補なので、ほぼ麻生派という状況。石破氏も無派閥が多い。茂木氏は旧茂木派が多い。どこの派閥にいたかというのは色濃く残っている」と指摘した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)
ABEMA TIMES編集部