笑顔で引き揚げる岩田翔吉

◇１３日　ボクシング　７大世界戦＋那須川天心　第１日（東京・有明アリーナ） 　ＷＢＯライトフライ級１位の岩田翔吉（２８）＝帝拳＝が、同級王座決定戦で同２位で全勝だったハイロ・ノリエガ（スペイン）に３回ＴＫＯ勝ちし、２度目の世界挑戦でベルトを獲得した。 ◆日南まみ＆赤城ありさ、ラウンドガールを務める【写真】 　一気に決めた。３回残り１分を切って右アッパーでダウンを奪った岩田が陣営の「行け！」の声でさらに前に出た。左フックであごを捉えた直後にゴング。ノリエガをうつぶせで倒す３回３分ジャストのＴＫＯ勝ちで、２度目の世界挑戦でベルトを巻いた。 　「今日勝てなかったら最後のつもりでリングに上がった」という背水の陣。早大出身初の世界王者となった岩田は、２０２２年１１月のＷＢＯライトフライ級タイトルマッチで、当時の王者ジョナサン・ゴンサレス（プエルトリコ）に０―３の判定でプロ初黒星。屈辱を糧にジャブからの組み立てる駆け引きを磨き、２度奪ったダウンで進化を証明してみせた。 　戴冠後のリング上では１２日にＩＢＦライトフライ級王者となった矢吹正道（ＬＵＳＨ緑）との統一を熱望した。減量苦からフライ級転向を表明した矢吹の名を出したのはなぜか。岩田は過去に日本同級タイトル戦を「逃げた」という矢吹の主張を否定し、「日本人同士で盛り上がると思う。自分は減量を頑張りたい」と穏やかに矢吹へメッセージ。シンプルに、面白いと思える試合を見据えていく。