来週のECB利下げ、カジミール氏が抵抗感-ウンシュ氏は慎重な見方
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は、今年3度目のECB利下げが来週の会合で決定する可能性について抵抗感を示した。
カジミール氏はブラチスラバで記者団に対し、「メディアの報道では利下げが確実視されている」と述べた。その上で同氏は、9月のユーロ圏インフレ率が2021年以降初めてECBの目標値である2%を下回ったことに言及、「私は良好な数字に基づき決断を下すことを完全には納得していない」と続けた。
他のECB当局者は来週の追加利下げにより肯定的な姿勢を示している。ドイツ連邦銀行のナーゲル総裁は8日、10月会合で利下げについて話し合う用意があると述べており、シュナーベルECB理事は景気にますます弱さが見られることを認め、追加利下げには反対していない。
ECBの政策委メンバーでベルギー国立銀行(中銀)のウンシュ総裁は9日付の経済紙レコーとのインタビューで、利下げを排除しないとしながらも、まずはさらに分析が必要だと述べた。さらに中東情勢の緊迫化がエネルギー価格を押し上げる中、急速な緩和に警戒感を示した。
原題:ECB’s Kazimir Offers Only Real Opposition to Rate Cut Next Week
(抜粋)
--取材協力:William Horobin、Aaron Eglitis、Georgios Georgiou、Eleni Chrepa、Sotiris Nikas.
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Daniel Hornak, Mark Schroers