ヤマハの原付スクーターエンジンを搭載したポルシェ「356」!? 10台ほど作られたレプリカは細部の作り込みのこだわりが半端ない!【マイクロカー図鑑】
公道を走れる小さな原付レプリカカーは大人の趣味
モータリゼーションが発達し、人々の間に生活のツールとしてのクルマがひと通り行き渡ると、次のステージとして今度はそれを使った趣味・遊びの世界が盛んになりました。そんなクルマ趣味のひとつのジャンルが「レプリカ」です。今回は名車ポルシェ「356」をディテールまで再現した小さな「原付カー」を紹介しましょう。 【画像】ノーズのエンブレムまで細かく再現! ポルシェ「356」の原付カーを見る(17枚)
クルマ趣味界に脈々と根付いているレプリカ文化
ご存知の通りレプリカ(replica)といえば複製のこと。もともとは美術品の分野で使われ、今ではさまざまなジャンルでこの言葉が使われている。クルマ趣味界隈の場合、レプリカが注目される様になってきたのは1960年代末くらいからだろうか。 昨今ほどではないにせよ、戦前に生産された高級車──一連のブガッティやメルセデスの「Sシリーズ」、ジャガー「SS100」など──は当時からすでにコレクターの間で高額で取引されており、万一手に入れられたとしても、そんな博物館級のクルマを気軽に走らせるわけはいかない。畢竟、それらを解決する方法としてさまざまなレプリカが生み出された、と。 ひと口にレプリカといっても、限りなくオリジナルに忠実に作られた複製から、外観をそれらしく似せただけのものまでさまざまだが、今回のイベント会場で出会ったこちらの1台は果たして?
正体不明の原付版ポルシェ356を友人から譲り受ける
見た目は明らかにポルシェ「356」、初期の356Aスピードスターあたりがモチーフだと思しきこのクルマは、しかしご覧の通り小さな原付カー。遭遇したのは2024年9月29日に埼玉県の川島町役場駐車場で開催された「ALL JAPAN minicar MTG(オールジャパン・ミニカー・ミーティング)」の会場である。 「ミゼットに乗っている友人のガレージの中に置いてあったものを、譲ってもらいました。いまから2年ほど前のことです」 と語ってくれたのはオーナーの伊藤一正さん。鮮やかなブルーのボディはFRP、サスペンションを持たないカート風のフレーム後方に搭載されているエンジンは、ヤマハの原付スクーター用とのこと。
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