成長に応じた筋肉ケアを、スポ少対象にコンディショニング教室【山口】
スポーツをする子どものためのコンディショニング教室は17日、大殿小の体育館で開かれ、山口市内のスポーツ少年団の選手や指導者、保護者、周南市からの希望者ら120人が、けがを予防するための成長に応じた筋肉の整え方を学んだ。やまぐちコンディショニング教室実行委員会(江良佑介委員長)主催、大殿サッカースポ少共催。 コンディショニングは機能解剖学、運動生理学、脳科学に基づき、バランスを崩した筋肉を回復させ、体調改善や運動機能の向上につなげる。日本コンディショニング協会会長の有吉与志恵さんの講演やジュニアアスリートクリニックに参加した大殿スポ少の関係者がぜひにと講師に招へいした。 有吉さんは、東京五輪スポーツクライミング金メダリストの野口啓代さん、夫の楢崎智亜選手ら名だたるアスリートとのコンディショニングの実践を紹介。「鍛えるより整える。正しい運動をしよう」と、ジュニア期にけがをしない、勝てる体づくりをアドバイスした。 発育曲線を示しながら、はいはいの時期が長いと体幹ができて故障が少ないとした。一つの競技に特化するのは高校生からでも十分で、それまでにさまざまなスポーツにチャレンジすることを推奨。成長痛を挙げ「痛かったらトレーニングはしないで、筋肉を整える」と厳命。保護者や指導者にも選手の訴えを受け入れる知識が必要だと強調した。運動前のストレッチは筋肉への影響が大きく、アスリートはやっていないとも伝えた。 参加者はマットやタオルを使い、足を中心にリセットしたい筋肉を動かした。ゆがみをなくして関節が動きやすい状態になるなど、指導前後で大きな改善がみられると、子どもたちは自在に動く体に喜びを感じ取っていた。 江良委員長は「新しい知識を得て、継続することで、これからのスポーツに生かしてほしい」と期待を寄せた。