天皇皇后両陛下“思い出の地”イギリスを訪問 ご学友が明かす留学中のエピソードは?
■両陛下“思い出の地”
天皇陛下がイギリスのオックスフォード大学に留学していた当時の映像です。陛下は23歳から25歳まで、2年4カ月にわたってイギリスに留学されました。 天皇陛下 「広く世界に学ぶということに大きな意義を見い出しています。英国修学中は英国はもとより、ヨーロッパの各地を旅行して、多くの方々と多くの場を通して接触して、ヨーロッパの歴史それから文化に触れ、あわせてヨーロッパという離れたところから日本を見つめてみたいと思っています」 皇后・雅子さまも外務省時代にオックスフォード大学に留学され、2年間国際関係論を学ばれました。 留学中の天皇陛下は、他の多くの学生と同じように自転車で移動されることもありました。オックスフォードの街は一方通行の道や、駐車禁止の場所が多いため、自動車よりも自転車の方が便利だといいます。 陛下が初めて自転車に乗られた時には、ある学生から「ああ、君もこれで本当のオックスフォードの学生になったね」と言葉を掛けられました。
■身の回りのことはすべて自分で…
留学中、陛下の生活の場は、8畳ほどの書斎と、寝室、専用の浴室がついた大学の寮です。 机の上には本棚。資料を書き写した大量のカードを使い、テムズ川の水運につ いての研究を進めます。一方、部屋には当時20代、等身大の陛下が感じられる部分も。 自分の部屋について 「テムズとともに 英国の二年間」徳仁親王・紀伊國屋書店刊 「まったく自分の意志のまま使えるのはいいものである」 自分の思うように装飾されたという部屋。壁には、大量のスプーンが飾られています。実はこれは留学中陛下が旅行された各地のお土産。 他にも日本とイギリスの地図や、女優ブルック・シールズのポスターも貼ってありました。 ちなみに、陛下は後にご学友らの計らいでブルック・シールズ本人と対面。短い間ですが、握手を交わし談笑されました。 天皇陛下 「やっぱりきれいな方ですね。とても。まさか会えるとは思わなかったですから」 寮生活の取材中にはこんなシーンも。3階の自室の窓から顔を出される陛下。すると、報道陣から「椅子を持ってきて、上に立っていただけませんか」とお願いが。 陛下は快く応じられ、上半身が見えるようにカメラサービス。 洋服店では、買い物をされる場面も。 店員 「サイズは42です」 天皇陛下 「42だと私には大きすぎますね。私のサイズは36です」 店員と英語でやりとりしながらご自分で服を選び、ポケットから財布を取り出して、支払いもご自分でされます。留学中はシャツにアイロンをかけるなど、身の回りのことをすべて自分で行われていました。