井上百貨店で「昭和レトロ展」 3月末の閉店に向け、140年振り返るパネル展も
昭和の街並みの再現や、当時使われていたアイテムなどを展示する「昭和レトロ展」が現在、井上百貨店本店(松本市深志2)7階催事場で開催されている。(松本経済新聞) 【写真】昭和時代の「お茶の間」を再現 会場では、昭和40~50年代の商店街を再現。金属製の看板や赤電話などが置かれ、電化製品やおもちゃを扱う店や写真店などが立ち並ぶ。ラジカセやブラウン管テレビ、携帯電話を展示するコーナーには、当時CMに出演していたタレントのパネルもある。 縁日コーナーには、射的や輪投げなどを用意。喫茶スペースでは、1963(昭和38)年にオープンして約50年営業した洋食店「キッチンヤマナミ」風のスパゲティ(1,100円~)や、クリームソーダ(701円)、「昔ながらのプリン」(601円)などを提供する。昭和レトロな雑貨を扱う「アデリアレトロ」のポップアップショップも出店する。同社販促企画部部長の草深智明さんは「当時を知る人にとっては懐かしく、知らない人にとっては新鮮に映る。親子や3世代で楽しんでくれる方も多い」と話す。 井上は1885(明治18)年、六九町で井上呉服店として創業。1950(昭和25)には会社組織を設立し、1979(昭和54)年に現在の場所に移転した。昨年4月、本店の営業を3月末に終了することを発表。百貨店機能は山形村の商業施設「アイシティ21」に統合する。 同展に合わせて、「思い出アルバム パネル展」も開催。六九町時代や移転オープン時の様子をはじめ、当時の広告やポスター、包装紙や女子社員の制服の変遷などを紹介する。写真は保管していたネガフィルムをデジタル化してプリントしたもので、随時更新していくという。昭和20年代、50年代に使用していたレジスターや店内案内板なども展示する。 会場と1階入り口では、「140年メッセージカード」を用意し、思い出やメッセージを募っている。集まったカードは組み合わせて、モザイクアートとして後日店内に掲示する予定。草深さんは「井上百貨店で生まれた思いを寄せてもらえれば」と呼びかける。 開催時間は10時~18時(入場は17時30分まで)。入場料(縁日1回券付き)は大人=500円、中高生=400円、小学生以下無料。1月20日まで(喫茶スペースは8日休み)。
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