「美味しい病院食コンテスト」好生館がグランプリ 全国111施設の頂点に 佐賀県産食材100%、映える盛り付け
味や栄養バランスだけでなく、見栄えも優れた病院食を表彰する「第1回患者さんのための見た目にも美味(おい)しい病院食コンテスト」(一般社団法人日本栄養治療学会主催)の「クックチル・ニュークックチル部門」で、佐賀県医療センター好生館(佐賀市)の「さがランチ春メニュー」がグランプリに輝いた。 同部門は調理後にいったん冷却し、提供前に再加熱する料理が対象。好生館のメニューは豚肉の低温蒸し、オニオンスープ、野菜サラダ、十三穀物ご飯、ミカンゼリーで、食材は肥前さくらポークなど全て佐賀県産を使用している。見た目の良さ、栄養バランス、食べやすさなどが審査され、「地元の食材をふんだんに使用し見た目もよく、総合評価が非常に高い」と評価を受けた。 レシピづくりを担当した栄養管理長の小根森智子さんらは「管理栄養士だけでは栄養を重視するあまり、見た目の華やかさに欠ける」と、レストランのシェフの意見を取り入れた。手間をかけずに映える盛り付けにしたり、春らしく色鮮やかにしたりと、見た目にも工夫を凝らした。 コンテストには全国111施設から応募があった。同部門の15点と、調理後すぐに提供する「クックサーブ部門」の16点が書類審査を通過し、学会員のウェブ投票による最終審査で各部門のグランプリ1点、準グランプリ5点を選んだ。 小根森さんが「佐賀だからこそできた100%地産地消」と胸を張るメニューは2016年から入院患者に提供しており、「レストランの料理みたいにおいしい」「食事の時間が楽しみ」との声が上がっているという。佐藤清治館長は「日本一の病院食。誇らしい」と受賞を喜んだ。2月中旬に神奈川県で表彰式が行われた。(松尾綺子)
松尾綺子