プレミアの支出規則を巡り法的措置を検討…アストン・ヴィラオーナー「意味をなさないルール」
アストン・ヴィラのオーナーを務めるナセフ・サウィリス氏は、PSR(プレミアリーグの収益性と持続可能性に関する規則)を巡り法的措置を検討していることを明かした。 今季大きな話題となったPSR。各クラブは3年間で1億5000万ポンド(約283億円)を超える損失を報告することができず、エヴァートンやノッティンガム・フォレストはこの規則違反により勝ち点剥奪処分を受けていた。そしてこの制限により、プレミアリーグ各クラブは移籍市場で以前よりも大金を使うことができず、マンチェスター・シティのカルドゥーン・アル・ムバラク会長は先日「規制にはもう少し賢明な判断が求められる」と苦言を呈している。 そんな中、アストン・ヴィラのオーナーは法的措置を検討しているようだ。先日行われたプレミアリーグ年次総会でPSRの最大許容額を1億5000万ポンドから1億3500万ポンド(約270億円)に引き下げる提案を却下したと伝えられる同クラブだが、サウィリス氏は『Financial Times』のインタビューでPSRを「反競争的」とし、法的措置を取る可能性を明かしつつ、以下のように語った。 「一部のルールは、スポーツ界に前向きな流動性をもたらすよりも、現状を固定化することに繋がっている。このルール(PSR)は意味をなさないし、フットボールにとって良くない」 「今やスポーツチームの管理は、チームのニーズを考えるよりも会計係や経理係のようなものになってきている。実際の利益ではなく、紙面上の利益を生み出すことが目的だ。もはやスポーツゲームではなく、ファイナンシャルゲームだよ」 なお『The Athletic』によると、プレミアリーグの各クラブは先日の年次総会で、PSRに代わる支出制限を含めた新たな財務システムを2025-26シーズンから試験的に導入することで合意している。しかし、先日にはマンチェスター・Cが関連当事者取引(APT)ルールの合法性について訴訟を起こすなど、プレミアリーグのルールを巡る問題が続いている。