プロ野球の榊原コミッショナーが「日本シリーズ」改称の可能性に言及「違和感がないわけではない」
プロ野球の榊原定征コミッショナー(81)は6日、東京都内で取材に応じ、日本シリーズの名称を改める可能性について言及した。 「3位のチームが日本一というのは違和感がないわけではない。(ファンの間でも)感情的に『3位のチームが日本一かい』というのはありますよね。日本シリーズで勝ったチームが日本一となるわけだから、(今後も)日本シリーズと言うかどうか。シリーズチャンピオンとか言い方を変えるとか、あるかもしれませんね」 昨季はDeNAが貯金2のセ・リーグ3位から〝下克上〟で日本一。そのドラマチックな戦いが感動を呼ぶ一方で、改めてリーグ優勝の価値が問われるシーズンでもあった。同コミッショナーは「理事会でもそういう問題提起をする意見もありました。首位のチームが勝ち上がっていけばハッピーなシステムだが、何年かに一回は昨年みたいなことがある」とした。 そこでの改称だ。現在の日本シリーズは2リーグ制となった1950年に創設され、53年までは「日本ワールド・シリーズ」と呼称されていた。いずれにしても、同シリーズの勝者=日本一の図式が続いてきた。 コミッショナー自身もクライマックスシリーズ(CS)の廃止には懐疑的な中で、リーグ優勝以外のチームが日本一になる可能性をふまえた方策の一つとして、「日本」の冠を外し、「チャンピオンシリーズ」、「グランドフィナーレシリーズ」などに改称する案が考え得られる。今後の成り行きが注目される。(東山貴実) ★セ・リーグのDH制導入は? 榊原コミッショナーは3割打者が両リーグ合わせてわずか3人に終わった昨季の著しい投高打低を振り返り、セ・リーグのDH制導入についても言及。「セ、パでルールが違うというのはノーマルな状態ではないと思っています。今後の課題。見る立場からすると、打撃活発な試合の方が面白いよね」。また、国際化の推進と事業拡大の観点から「巨人-阪神戦をソウルやロンドンでやるとか、できたらいいんでしょうけど」と将来的な構想を掲げた。