非常に強い台風7号 接近と発達ピーク重なる 「令和元年房総半島台風」上回る暴風も
今後の風・雨の見通し
台風7号の中心気圧は940hPaまで低下する予想で、令和元年房総半島台風よりも気圧が低く、より強い風が吹く可能性があることを意味します。 16日に予想される最大風速(最大瞬間風速)です。 関東地方、伊豆諸島 40メートル(60メートル) 東北地方 30メートル(45メートル) 東海地方 25メートル(35メートル) 関東と東北、東海の最大風速(最大瞬間風速)は海上で予想される値ですが、陸上でも沿岸部を中心に非常に強い風の吹く所がありそうです。一部の家屋が倒壊したり、トラックが横転、看板が飛んでくるような暴風が吹く恐れがあります。大規模な停電が発生する恐れもあります。 また、関東甲信地方や東北地方では17日にかけて、雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。 16日正午から17日正午までに予想される24時間降水量です。(いずれも多い所) 関東甲信地方 250ミリ 東北地方 200ミリ 土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。 線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。 今夜まで、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京地方、伊豆諸島、神奈川県、山梨県では線状降水帯が発生する可能性があります。 さらに、今夜から17日の午前中にかけては、宮城県、福島県でも線状降水帯発生の可能性があります。 不要な外出は控え、予定を変更するなど、なるべく安全な場所でお過ごしください。
台風の暴風 家の中で いるべき所は
台風は、中心が近づくにつれて暴風をもたらし、さらに台風のスピードが遅いと、暴風が長い時間続く場合があります。また、台風の中心から離れていても、大気の状態が不安定になり、竜巻などの突風が吹くこともあります。暴風や突風によって、建物に様々な物が飛んでくることもありますので、室内でも十分な注意が必要です。 具体的には、台風が近づいている時には、屋内でもできるだけ窓から離れましょう。なるべく家の中心部に近い所で、窓のない部屋に避難してください。もし窓がある場合は、窓を閉めて、カーテンを引き、雨戸やシャッターがあれば、閉めておきましょう。風が強くなってからの屋外での作業は、暴風によって転倒する恐れがありますので、絶対にやめてください。
暑い時期の停電への備え
停電が発生すると、エアコンや扇風機が使えなくなり、室内の気温や湿度が急上昇して、熱中症のリスクが高まります。クーラーボックスがあれば、冷えたペットボトル入りの水や麦茶、スポーツ飲料、冷却グッズ(ネッククーラーや保冷剤など)を移しておきましょう。うちわ、携帯型扇風機もあると役立ちます。 停電になった際は、薄着になってこまめに水分を摂取しつつ、保冷剤や氷、水でぬらしたタオルなどで体を冷やして、体温の上昇を抑え、熱中症を防いでください。
日本気象協会 関西支社 藤川 徹