カズのライバル?後継者?横浜FC17歳の高校生Jリーガー斉藤光毅はこんなに凄い!
近未来の自分をこう思い描く斉藤は身長173cm、体重70kgとサイズがほぼ近い、アルゼンチン代表のFWセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティFC)を目標の一人として掲げる。昨年9月1日に横浜FCユースに所属したままプロ契約を結んだことも、向上心をかき立てている。 「早く(トップチームへ)あげて経験を積ませたい。そういう(レベルの)選手ですから」 奥寺会長が再び声を弾ませた。今シーズンもユース所属の2種登録選手という立場は変わらないが、軸足はJ2の戦いに置く。原則として午前中に行われる練習にフル参加できる状況を整えるために、プロ契約を機に横浜市内の県立高校から通信制の高校へ転校している。 新潟戦から一夜明けた17日に行われる明治大学との練習試合を終えると、モードを日本代表に切り替える。飛び級で招集されたU-20代表のヨーロッパ遠征に参加。アルゼンチン、アメリカ、そして5月から6月にかけてFIFA・U-20ワールドカップが開催されるポーランドの各代表と対戦する。 昨年9月から同代表に名前を連ねてきた斉藤にとって、本大会のメンバー選出へ向けて重要な遠征になる。しかし、ともに戦ってきた、同じ2001年生まれのMF久保建英(FC東京)の名前は見当たらない。ひとつ上のカテゴリーで、東京五輪の主体となるU-22代表に招集されているからだ。 「身近だった選手が(U-22代表に)入ったこと、そしてJ1で先発してアシストという結果も残していることは、自分にとってすごく刺激になる。自分も負けていられない、絶対に(東京五輪に)食い込んでいきたいという気持ちがますます強くなりました」 J2における軌跡は通算5試合、プレー時間も100分を超えたにすぎない。それでも、横浜FCユースが生み出した最高傑作は無限の伸びしろを秘めながら、J1昇格を目指すトップチーム、世界の舞台を目指す年代別代表、そして残り1年となる高校生活で多忙な青春を送っていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)