オリンパス前社長に違法薬物を譲渡した疑い 自称カメラマン逮捕
オリンパスの前社長兼最高経営責任者(CEO)のシュテファン・カウフマン氏(56)に違法薬物を譲り渡したとして、警視庁薬物銃器対策課が、自称カメラマン、金子高明容疑者(44)=東京都葛飾区=を麻薬特例法違反(譲り渡し)の疑いで逮捕していたことが警視庁への取材で判明した。 逮捕容疑は2022年9月~24年2月、東京都内で繰り返し、カウフマン氏にコカインや合成麻薬MDMAを譲り渡したとしている。逮捕は7日。金子容疑者は黙秘しているという。 捜査関係者によると、カウフマン氏は1回あたりコカイン0・1~0・2グラム、MDMA1錠を金子容疑者から購入していたとみられる。 カウフマン氏については、薬物使用に関する匿名の通報があり、警視庁が今年6月に自宅を家宅捜索。違法薬物は見つからなかったという。その後、9月下旬にオリンパスから「(カウフマン氏が)違法薬物を受け取ったという情報がある」と相談を受け、再度捜査を進め、金子容疑者の関与が浮上したという。 金子容疑者は6月、覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕され、その後、執行猶予付きの有罪判決が確定していた。警視庁はカウフマン氏について、麻薬特例法違反(譲り受け)の疑いで捜査を続けている。カウフマン氏は10月28日付で社長兼CEOを辞任している。【遠藤龍】